今夜は久し振りにインドワインを抜栓。
インドには400を超えるワイナリーがあると言われてる。
しかしその中で飲んで美味しいワインは限られている。
インドに駐在する森本さんが中心となって編纂した「インドワイン百選」には150種類程のワインが掲載されている。
私はこの内50種類ほどを飲んでいるが、本当に美味しいと思うのはスラとグローヴァーのみだ。
このボトルは、そのグローヴァー・ヴィンヤードが生産するカベルネ・シラーズ、ナンディ・ヒルズ、アート・コレクション、2010年。
グローヴァー・ヴィンヤーズのワインはインドでも人気が高く、リカー・ショップに買いに行っても売り切れのことが多い。
そこでインドに行くときは、インドに住む友人に早めに買い集めてもらうように頼んでいる。
私が彼にこのワインを紹介し、彼もこのワインの愛飲者なので、何とか手に入れてくれるのだ。
グローヴァーは親子三代で経営するワイナリーで、インドでフランス系のぶどうを最初に栽培したことで知られている。
そして特徴的なのは、インドの名だたるイナリーの大多数がムンバイの北にある街、ナシク周辺に集中しているのに対し、グローヴァー・ヴィンヤーズはバンガロール近郊に位置しているのだ。
もう一つの特徴は、フランスの空飛ぶ醸造家、ミシェル・ロランのアドヴァイスを得ていることだ。
エチケットの下部には、「ミッシェル・ロランとのコラボレーションで造られた」と記されている。
裏面にはグローヴァーのワイン造りの信念といったことが書かれている。
グローヴァー・ヴィンヤーズはグローヴァー家の夢の実現であり、1988年から、ナンディ・ヒルズの麓の私たちのワイナリーで最高品質のワインを生産することがフィロソフィーである。
ワイン造りはまさに芸術であり、芸術家の才能と想像力を生かしてこのアート・コレクションを生み出した。
等々、ワイン造りに掛けるグローヴァー家の想いが記されている。
ところで、会社自体は他のワイン会社と合併し、今はグローヴァー・ザンパという名称になっている。
ザンパのワイン何種類か飲んだことがあるが不味く、この合併によってザンパの品質が向上することを願いたい。
グローヴァーのワインは今まで20本ほどは飲んでいるので、ブログでも何度かご紹介している。
少し還元臭があるものの、全体としては果実味も豊富でタンニンもしっかりしている。
オーク樽で6か月熟成させているとのことで、熟成具合も良い。
香りと味の強いインド料理に合わせると、とても美味いのだ。
だから自宅で飲むときも、合わせる料理には気を使うようにしている。
インド・ワインとしては最高クラスにあると思うグローヴァー、アート・コレクションを堪能した、今夜も楽しいお家ワインでした。