ちょっと以前のお話し。
銀座のお店で彼女と待ち合わせ。
場所は、『マロニエゲート』。
お店は、『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』。
二人が好きなお店である。
何時ものとおり私が待ち合わせ時間の10分前に着き、彼女の到着を待つ。
予約しておいた席には、今夜のセッティングがされている。
今夜は早い時間から食事を始めることにしたので、店内に客の姿はまばら。
広い店だが、夜にはここが満席となる。
私がフランス料理に興味を持つようになったきっかけは、若い頃に読んだポール・ボキューズさんの著書。
それだけに『ポール・ボキューズ』が『ひらまつ』の招きによって日本に店を開いた時は、本当に嬉しかった。
支配人に案内され、彼女が到着した。
急いで席を立ち、彼女の椅子を引いて待つ。
彼女が腰を下ろし私も席に着くと、アペリティフが届く。
今夜のアペリティフは、スイカのロングカクテル。
スイカのフレッシュジュースにウォッカが加えられ、シャンパーニュ・グラスの口には塩が付けられている。
何時もカウンターの上には、リキュールやスパークリング・ワイン等の、アペリティフに使用するボトルが置かれている。
ところが今夜は、ボトルではなくスイカが置かれているので驚いた。
そうか、スイカのフレッシュジュースを使っていますという展示だったのか。
スイカ・ジュースに加えられているウォッカは、ウィルキンソンの40度。
ウィルキンソンは、1825年創業のスコットランドのベン・ネヴィス蒸留所のブランド。
プレミア以外のウィルキンソン・ウォッカ、ジンは、ニッカが日本でライセンス生産している。
原料は、トウモロコシと大麦。
ボトルの後ろに、アペリティフを造っているソムリエの大友さんの腕が写っている。
前菜は、三陸産するめいかのエスカベッシュ、香味野菜と胡瓜のジュリエンヌ。
フライにしたするめいかをマリネし、千切りにした香味野菜と胡瓜が載せられている。
アペリティフ2杯を飲み終えると、魚料理に合わせ、白ワインが出される。
ロワールのアルフォンス・メロが造る、サンセール・ブラン、ラ・ムシエール、2010年。
メロ家は、サンセール地区で14世紀初頭から19代にわたってワイン造りに携わる名門。
ロワールの左岸、サンセール最大の造り手で、丘の頂の最良の場所に58haの畑を所有している。
畑はミネラル豊富なシレックス土壌で、ここでソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールが栽培されている。
グラスに注ぐと、淡い金色。
柑橘系の香りを持ち、口に含むと強いミネラルと酸を感じる。
果実味がギュッと詰まった、素晴らしい辛口。
やはりアルフォンス・メロのラ・ムシエールは美味い。
魚料理は、デンマーク産サーモンのムニエル、小蕪のエチュベと柑橘風味のブール・ブラン。
サーモンの火入れが絶妙で美味い。
蕪のエチュベにブール・ブラン、白バターソースが良く合う。
今夜も木下シェフの料理が冴えている。
彼女と過ごす、『ポール・ボキューズ銀座』での楽しい夜の続きは、また明日。
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今夜は彼女と、ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座
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