あれからもう6年、でもまだ6年。
記憶を風化させず、まだまだ復興途上であることを思い返す一日。
私にできることは少ないけど、東北の産品を選んで購入し、熊本の産品も購入することだけは続けたい。
そして、YAHOOで3.11と検索。
6年前の今日、午後4時成田着の便でインドからバンコク経由帰国。
高度を下げ車輪を出した機体が、着陸寸前に急に速度を上げて上昇。
地震が発生した模様で空港が閉鎖されましたとの機内アナウンス。
一時間後に着陸したのは、関空。
成田には迎えの車が来るので夏服しか持っていなかったが、大阪は凍えるような寒さ。
ホテルは満室、新幹線も不通。
癌で虎の門病院に入院している母のことが心配だが、スマホは繋がらない。
情報は錯綜し、日本はどうなってしまったのかと不安に駆られたあの日。
そう言えば阪神淡路大震災の日も、大阪に向かう始発ののぞみに閉じ込められ、半日を過ごした。
トルコ大震災は、イスタンブールで経験した。
日本で寄付金を募り、100万円の義援金を持って再びトルコに飛んだことを思い出す。
ニュージーランド地震の翌日は、ニュージーランドのワイナリー・オーナー夫妻との会食。
辛いディナーとなった。
被災者のことを想うと、もうこんな地震や天災が来ないことを祈りたいが、避けられないのであれば備えのある社会になるよう努力しなければと思う。
そんな私の、3.11です。
今日は彼女と広尾で待ち合わせ。
ランチに向かった先は、『ラ・トルチュ』。
ここは、『レストラン タテルヨシノ』の吉野建シェフがオーナーのお店。
吉野建さんが本当にやりたかったのは、気軽にフレンチを食べてもらえる、こんな小さなお店なのだそうだ。
店の中はとてもアットホームな感じ。
居心地の良いビストロといった風情。
壁にはワイングラスが並ぶ棚。
ワインセラーは、ちょっと奥まった見えない場所にある。
テーブル・セッティングはシンプル。
ランチの時間は過ぎているが、それでもほとんど満席。
一番驚いたのは、20人弱の来店客のうち、男性は私を入れて三人のみ。
料理が出される前に、白ワインをグラスで注文し、乾杯。
フレンチのお店だが、イタリア、カンパーニャの好きな造り手のワインがあったので選択。
マストロベラルディーノが造る、マストロ・ビアンコ、2015年。
グレープフルーツの香り。
豊かなミネラルと程よい酸味が心地良い。
セパージュは、コーダ・ディ・ヴォルベ30%、フィアーノ30%、グレコ20%、ファランギーナ20%。
魚のリエット。
食感からすると、タラのようだ。
温めたパンが保温袋に入れて出された。
これは気が利いている。
魚料理は、低温調理された鰆。
黒オリーブのタプナード、菜の花のソース添え。
柑橘の香りが心地良い。
鰆はとても肉厚。
これは吉野建オーナーシェフのメニューではなく、ここの猪口シェフのオリジナル料理。
広尾の『ラ・トルチェ』で彼女と過ごす楽しいランチは続きます。