浅草でちぃさんと茶目子さんと過ごす、楽しいトライアングル会の続き。
『神谷バー』でアペロし、『つくし』でもんじゃを食べ、そして『浅草酒BA 岡本』でホッピーを飲んだ後は、ワインを飲みに向かう。
四軒目のお店は、『酒の大桝 wine-kan』。
最初に選んだワインは、スペインのロジャー・グラート、カヴァ、ブリュット・ロゼ、2014年。
何時も一軒目からワインばかり飲んでいるのに、今夜はやっと四軒目で初めてのワイン。
ロジャー・グラートのロゼは濃いピンク。
多くのカヴァは白ワインに赤ワインを混ぜて造られているが、このロゼは黒ぶどうのマセラシオンによるもの。
ぶどうはガルナッチャとモナストレル。
またまた三人で乾杯。
豊かな果実味を持つ、上質のスパークリングだ。
熟成期間は24か月、瓶内二次発酵方式で造られている。
コペルト代わりのパンもたっぷりと届く。
お腹はそこそこいっぱいだが、ワインにパンは必須アイテム。
次のワインは、地下のワインセラーから選ぶことにする。
地下はワインショップになっていてワインを買うこともできるし、少しのグラス代を払えばここで飲むこともできるのだ。
地下セラーへ続く階段の入り口には背を屈めて入らなければならない。
階段はかなり暗い。
その先にワインセラーの灯りが見える。
地下セラーは広く、ワインがずらりと並んでいる。
これだけのワインをチェックするのは面白いが時間がかかりそう。
まずはどういうコンセプトで並べられているのか、そのセオリー理解に努める。
三人で、あれやこれやと見て歩くのは楽しい。
これは大変なコーナーを見付けてしまった。
ニュージーランドの日本人醸造家のワインが集められている。
小山竜宇さんのコヤマ・ワインズ、佐藤嘉晃さんのサトウ・ワインズ、木村滋久さんのキムラ・セラーズ、岡田岳樹さんのフォリウム・ヴィンヤード、そして小山浩平さんのグリーンソングス。
岡田さんと小山浩平さんには昨年お会いしている。
興奮してワインの説明を始め、ちぃさんと茶目子さんに笑われてしまった。
もう一ヶ所、素敵なワインのコーナーを見付けた。
ケヴィン・ジュッドのグレイワッキが揃っているのだ。
ケヴィンはクラウディ・ベイの醸造責任者を25年間務めた人物。
私はケヴィンとキンバリー夫妻とディナーを共にした事があり、とても実直な方だった。
ケヴィンは写真家でもあり、エチケットの写真は全てケヴィンの作品。
選んだワインは、ニュージーランド南島の北端、ネルソンのアタマイ・ヴィレッジで小山浩平さんが造る、アタマイ、ソーヴィニヨン・ブラン、2016年。
今はグリーン・ソングスと名前を変えているこのワインは、自然共生をコンセプトに造られている。
またまた三人で乾杯。
日照時間の長いネルソンらしい瑞々しいフルーツ香。
果実味、酸味、ミネラルのバランスが素晴らしい。
パテ・ド・カンパーニュ。
ワインを飲む時には肉類をしっかりお腹に入れておかなければならない。
何かのカルパッチョだと思うが、残念ながら記憶にない。
あとで茶目子さんに教えてもらったところ、二種の鮮魚のカルパッチョだったようだ。
記憶には無いが、取り皿に分けた写真もちゃんと撮っている。
三本目のワインは、シチリアのヴィニエティ・ザブが造る、イル・パッソ、ネレッロ・マスカレーゼ、2016年。
このワインは、アマローネと同じ製法で造られている。
ぶどうを収穫後7~14日間、日光で乾燥させてから果汁を絞り、発酵させているのだ。
このため糖度が上がり、しっかりとしたボディのワインに仕上がっている。
豊かな果実味、円やかなタンニン。
これは今夜を締めくくるには最高のワインだ。
樽熟成期間は4~5ヶ月で、主として新樽のバリックが使われている。
ぶどうは、ネレッロ・マスカレーゼ100%。
トリッパのトマト煮込み。
これは私の好物。
そば粉のガレット。
これはちぃさんのお気に入り。
ワインにも料理にも満足し、お店をあとにする。
でも、三人が向かったのは駅ではなく、『らあめん花月嵐』。
そう、禁断のシメラー。
今日はしっかりランチを食べた後、午後二時半から夜遅くまで、食べ続け飲み続けている。
濃厚なラーメンが美味い。
ちぃさんと茶目子さんと過ごす、浅草での過食の夜は楽しく更けていきました。