銀座駅でちぃさんと待ち合わせ。
向かった先は、「松屋銀座」の『つな八 銀座』。
ここでは四半期に一度、”日本酒と天麩羅の会”が開催されているが、コロナの影響で二月以来の8ヶ月ぶりの実施。
店内の座席は半分以下に間引きされ、少人数の会となっている。
今までの会は酒造蔵とのコラボ企画で、その蔵が醸す酒が5~6種類出され、蔵人の説明を聞きながら飲んでいた。
コロナ下ではその企画は無理なので、今回は、お店のサケ・ディプロマの堀部さんが全国から選んだ五種類の酒を天麩羅と共に味わう企画。
そして今回のテーマは、「日本縦断の旅」。
最初の料理と酒が出された。
いかの昆布〆。
ヤリイカと紋甲イカを6時間昆布〆している。
お供は、山葵塩と出汁で割った醤油。
ねちっと濃厚な旨味が素晴らしい。
最初の酒は、北海道増毛町の国稀酒造が醸す、純米 吟風 国稀。
日本縦断の旅は北海道にある日本最北端の酒蔵から。
今夜もいっぱい飲んで楽しみましょうと、ちぃさんと乾杯。
この酒は常温で出された。
軽いイースト香、口に含むとさらりとした綺麗な辛口。
使用米は吟風、精米歩合は60%。
天麩羅はカウンターで食べるのが美味い。
カウンター席も半分に減らされているので予約時には取れなかったが、当日にはちゃんとカウンター席が用意されていた。
竹本店長が料理について説明してくれるのも嬉しい。
二種類目の酒は、山形県鶴岡市の亀の井酒造が醸す、くどき上手 ばくれん 吟醸 超辛口。
辛口のばくれんの前に飲んで下さいと、小さなグラスも届く。
くどき上手 純米吟醸 美山錦は豊潤で美味い。
美山錦を50%まで磨き、10号酵母で醸されている。
ばくれんはキリリと引き締まった辛口だが、同時に熟成感もある。
美山錦を55%まで磨き、酵母は10号で、二年間の熟成を経てリリースされている。
日本酒度は+20と極めて高い。
一の天の天麩羅が届く。
あわび茸は下味が付けられているのでそのまま食べる。
秋鮭には、ホヤと塩辛と卵で作ったソース。
ホヤの香りがするソースとは珍しい。
これが鮭に合って美味い。
続いて、まこも筍。
まこも筍は塩でいただく。
これまでに飲んだ三種の酒。
ばくれんが一番残っている。
二の天が届く。
車海老と銀杏。
車海老は江戸前。
銀杏は東京産。
合わせる酒は、栃木県市貝町の惣誉酒造が醸す、惣誉 生酛仕込 特別純米。
ぬる燗で届く。
軽い酸味と米の旨みのバランスが素晴らしい。
兵庫県産特A山田錦を中心に用い、60%まで磨いて醸されている。
銚子産の秋刀魚。
前回ここに来た時も秋刀魚の天麩羅を食べたが、これが美味いのだ。
三重県鈴鹿市の清水清三郎商店が醸す、作 純米吟醸 恵の智。
使用米は不明だが、精米歩合は60%。
クリアーな米の旨みを持つ、芳醇な吟醸酒。
作を代表する酒だ。
三の天は、甘鯛、京人参と牛蒡の湯葉巻き。
京人参と牛蒡の湯葉巻きはサクサクの湯葉としっとりの根菜類の食感が楽しい。
根菜は、京人参、牛蒡、山芋。
掛けられているのは胡麻のソース。
ヴォリュームがありお腹がいっぱいになる。
甘鯛は鱗がサクサク、身はジューシーで素晴らしく美味い。
甘鯛のお供は、ゴマ油と出汁の漬け汁。
『つな八』銀座で開催された”日本酒と天麩羅の会”の楽しい夜は続きます。