丸の内のフレンチ、『エリックス バイ エリック・トロション』でちぃさんと過ごす楽しい夜の続き。
今夜はシャンパーニュディナー。
飲んでいるシャンパーニュは、モーリス・ヴェッセル、ブリュット・レゼルヴ、ブジー、グラン・クリュ。
二皿目の前菜は、和牛、無花果、レモン。
皿の外縁を彩るのは、レモンのソース。
黒毛和牛シンタマのローストビーフ。
これは美味い。
パリっと揚げたワンタンの皮の中には、干し無花果の赤ワイン煮。
無花果の赤ワイン煮はワインのお供に最適。
カトラリーはソル。
支配人の中島さんから、ボジョレー・ヌーヴォーもありますよ、とリストを見せてくれる。
素晴らしい造り手が並ぶ。
ボジョレー・ヌーヴォーは好んで飲むことはないが、この素敵なラインナップを見ると飲みたくなってしまう。
選んだのは、フィリップ・パカレ、ボジョレー、ヴァン・ド・プリムール、2021年。
自然派の旗手、フィリップ・パカレのボジョレーは美味い。
またまた乾杯。
三皿目の前菜は、フォアグラ、九条ネギ。
ソースが注がれる。
濃厚なフォアグラが素晴らしく、ポン酢を加えたコンソメスープが良く合う。
ボジョレー・ヌーヴォーをもう一杯飲むことにする。
選んだワインは、マルセル・ラピエール、シャトー・カンボン、ボジョレー・ヌーヴォー、2021年。
自然派の父、マルセル・ラピエールが不慮の事故で無くなったのは2010年の秋。
その年に仕込まれたマルセルの最後のボジョレー・ヌーヴォーを飲んだ時は思わず涙ぐんでしまった。
今は息子のマチュー・ラピエールが父のあとを継いで素晴らしいワイン造りを行っている。
中島さんとそんな話をしながら飲むと、一層このワインが愛おしく思える。
乾杯をし、静かに味わう。
カウンター上には名だたる造り手のボジョレー・ヌーヴォーが並ぶ。
こうして見ていると、どれも飲んでみたくなる。
魚料理は、甘鯛鱗焼き、ポワソンとジャガイモのソース。
サクサクの鱗の食感が心地良い。
付け合わせは、蕪、舞茸、青葱、そして雑穀のラタトゥイユ。
陽が落ち、窓のシェードが引き上げられる。
窓の外には、東京駅丸の内駅舎。
中島さんが「こんなシャンパーニュもありますよ」と素晴らしいボトルを出してくれた。
アンドレ・クルエ、チョーキー、ブラン・ド・ブラン。
シャンパーニュ地方の白亜質石灰岩のテロワールを表現してチョーキーと名付けられ、ボトルもチョーク一色。
シャルドネの出来が良かった2013年のぶどうが100%使用され、瓶内二次発酵後、7年間も長期熟成されている。
ネックシールには、モンターニュ・ド・ランス、ブジー村の名前。
グレープフルーツ、ライム、ライチの香り。
ブラン・ド・ブランらしいシャープな果実味、チョーキーなミネラル、活き活きとした酸、そしてブリオッシュ、炒ったナッツ、蜂蜜のニュアンス。
やはりアンドレ・クルエのチョーキーは美味い。
ちぃさんと過ごす、丸の内の『エリックス バイ エリック・トロション』での素敵な夜は続きます。