4月上旬のこと、日本橋で友人達とイタリアンとワインを楽しんだ後は、しばし日本橋を散策し、それから銀座に移動。
改装後の、「松屋銀座」に通じる地下道。
「松屋銀座」の150周年を記念して作られたタイル張りの壁と柱は、デザイナーの佐藤卓氏の作品。
1900年代のニューヨークの地下鉄の駅をイメージしているのだそうだ。
このデザインが結構好きだ。
使われているのは、セラミックバレー、美濃のタイル。
地上に出ると、銀座三丁目。
足繁く通っていた街だが、最近は日比谷や丸の内で食事をすることが多く、何だか久し振りのような気がする。
ひょっとして一ヶ月ぶりではないだろうか。
ルイ・ヴィトンはブルー。
もう夏のディスプレーではと思っていたが、そうでもなかった。
シャネルとカルティエの間のマロニエ通りに入る。
今夜のディナーのお店は、「マロニエゲート銀座1」の中。
開店時間より少し早く着いたので、『ブラッスリー ポール・ボキューズ銀座』のレセプションはまだ暗い。
馴染みのスタッフが私を見付け、招き入れてくれた。
店頭には星野シェフの美味しそうな料理の写真が並ぶ。
ランチは『代官山ASO チェレステ日本橋』でイタリアンのフルコースを食べてきたが、ディナーはフレンチなので別腹。
一番乗り。
他に客が居ない間に、撮影。
ほとんどのテーブルにグラスやカトラリーがセットされているところを見ると、今夜はほぼ満席のようだ。
竹内支配人が、「テーブルになさいますか。今夜は混んでいるので、もしよろしければと思いカウンター席も用意しておきました」と嬉しい配慮。
カウンターは他のテーブルからは離れていて、寛いで食事をすることができるのだ。
おそらくこのお店でカウンターを使うのは、私だけだと思う。
ソムリエやスタッフが目の前でワインをサーブしてくれるのもカウンターのメリット。
彼女が到着し、早速泡を注いでもらう。
『ポール・ボキューズ』の定番、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2017年。
ヴーヴ・アンバルはブルゴーニュのスパークリングワインの元祖と言えるクレマン専業の造り手。
瓶内二次発酵で造られ、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ミレジムはガス圧も高く、細かな泡立ちが素晴らしい。
クレマンを飲んでいると、星野シェフが挨拶に来てくれた。
今夜の料理について説明してくれるのがとても楽しい。
バゲットとバターが届く。
フランスで作られた生地を冷凍で輸入し、ここで焼き上げられている。
『ポール・ボキューズ』のスペシャリティの皿が届く。
フレッシュサーモンのマリネ、ディル風味。
ノルウェー産のサーモンは、桜のチップで軽く燻されている。
今はノルウェー産サーモンは貴重だ。
サーモンの上にはピンクペッパー。
シトロンクリームにはディルの葉。
サーモンとシトロンクリームがとても良く合って美味い。
まさにスペシャリティと言うに相応しい一品だ。
彼女と過ごす、『ブラッスリ ーポール・ボキューズ銀座』の楽しい夜は続きます。