Quantcast
Channel: ワインは素敵な恋の道しるべ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4121

今夜はシングル・モルト、UEDA、小倉

$
0
0


IMG_20140411_185513.jpg
久し振りの小倉で、久し振りの店を訪れた。


その店は、『UEDA』。


もう随分長いお付き合いになる。


事前に訪問する旨を伝えておいたので、私のボトル2本がカウンター上に準備されていた。


まずは、上田マスターにご挨拶。


初めてお会いした時からほとんど変わらず、本当に若々しく、年齢を聞くと大抵の人は驚く。


IMG_20140407_164049.jpg

最初の一杯は、タリスカー30年。


タリスカーは、スコットランド西方海上に浮かぶスカイ島にある唯一の蒸留所。


これはその最高峰のモルト。


創業は1830年で、「宝島」の作者、R. L. スチーブンソンが「王者の風格」と絶賛したことでも有名。



IMG_20140411_185712.jpg
強いヨード香を持ち、深い熟成感を持つ素晴らしい逸品。


こんなシングル・モルトを飲んでいると、普通のウイスキーでは物足りなくなってしまう。


今夜はストレートで飲んでいるが、アルコール度数が57.3度と強いので、ツワイス・アップにしても香りが開き、とても美味い。


「おや、今夜のグラスはベルヴェデールですね」


「ちょっと見ただけでそれがわかる方は、他にはいらっしゃいませんよ」


上田マスターとのこんな会話も楽しい。


IMG_20140411_185830.jpg


「ちょっと珍しいモルトが手に入ったのですが、試してみますか」


「これは素晴らしい。アイラ島に8つある蒸留所のひとつのカリラですね」


カリラとはゲール語で「アイラ海峡」の意味。


アイラ島の大手の蒸留所は南部か西部にあるが、島の北東部、スコットランド本島の方角を向いた場所にこのカリラとブナハーベンがある。


そして原料の大麦は、私が大好きなポート・エレンで精麦されたものを使用している。


このボトルはディスティラーズ・エディションだと思うが、スモーキーなフレーヴァーで、リッチでスムースな素晴らしいモルトだ。


IMG_20140411_185558.jpg
今夜最後の一杯は、これもアイラ・モルトのブルイックラディ。


ブルイックラディは1881年創業。


その125年記念ボトルで、世界食後酒コンテストで優勝したもの。


モルトは1970年のもので、世界で2502本しか存在しない貴重なボトルである。




IMG_20140411_185638.jpg

木箱を開けてボトルを取り出すと、空き通ったガラス瓶なので残量がよくわかる。


何となく寂しい気もするが、もう3年くらい掛けてちびりちびりと飲んでいるので、そろそろ飲み空けた方が良さそうだ。










IMG_20140411_185854.jpg
ブルイックラディは、アイラ・モルトの中でも優雅な味わいをしている。


特に1970年のモルトとなると、あの強烈なヨード香もまろやかとなり、世界最高の食後酒に選ばれた理由がわかる。













DSC_1513.jpg
『UEDA』を出ると、ホテルへ戻る。


のはずが、途中にあるラーメン屋さんの香りがあまりに良いので、ついふらふらと店の中に入ってしまう。


禁断の飲酒後の豚骨ラーメン。


今夜だけは自分を甘やかすことにする。


何時も楽しい、小倉の夜でした。






Viewing all articles
Browse latest Browse all 4121

Trending Articles