大学時代の友人と丸の内、日比谷で過ごす午後の続き。
丸の内の「ブリックスクエア」の『マルゴ』でランチとワインを楽しんだ後は、「東京ミッドタウン日比谷」の『三ぶん』に向かう。
ところが何と、”都合により”開店時間が遅くなっていて入店出来ず。
そこで友人が行きつけの銀座の蕎麦屋で飲み直すことにする。
彼に案内してもらったのは、泰明小学校の前の路地を入ったところにある、『泰明庵』。
創業は1957年(昭和32年)、長く銀座で愛されているお店だ。
ランチとディナーの間の中途半端な時間だが、ほとんどの席が埋まっている。
壁にはメニューの札がいっぱい貼られていて、何を注文すればよいのか迷ってしまう。
こちらは日本酒のメニュー。
メニューの紙も年季が入っている。
友人お勧めの日本酒は、兵庫県西宮市の白鷹が醸す、スペシャル褒紋政宗。
1877年(明治10年)日本初の内國勧業博覧会の品評会で辰馬悦蔵商店(白鷹)が花紋賞を受賞。
その賞牌の正面に褒賞と書かれていたことから、それを記念して「褒紋政宗」の名前が生まれたとのこと。
コップ酒で乾杯。
使用米は兵庫県産の最高級の特A-a山田錦。
水は、西宮市浜町の500m x 300mの範囲でしか採れない奇跡の宮水。
夏を越した熟成酒は旨みが凝縮され、濃醇な酒に仕上がっている。
友人お勧めの酒の肴は、せりのお浸し。
10月末から3月までの季節の美味で、根を入れるかどうか聞いてくれるが、せりは根が美味しいのでもちろん入れてもらう。
ここのせり蕎麦は人気で、せりを一日に100束も仕入れるのだそうだ。
そして、うるめいわし。
二杯目の酒は、福井県勝山市の一本義久保本店が醸す、一本義 越前山田錦。
受け皿にもなみなみと注いでくれる。
引き締まった辛口の本醸造。
追加で、蒲鉾。
2~3切れ食べた後に撮影していなかったことに気が付いた。
三杯目の酒は、石川県金沢市の福光屋が醸す、黒帯悠々特別純米。
特別純米と純米大吟醸の混和酒なのだそうだ。
使用米は、兵庫県産山田錦55%、長野県産金紋錦45%、精米歩合は50%と25%の混和。
三杯目もなみなみと注いでもらう。
丸の内の「ブリックスクエア」の『マルゴ』でワインを三杯、そしてここ「泰明庵」で日本酒のコップ酒を三杯飲むと、結構酔いが回ってきた。
女将さんに礼を述べ、店をあとにする。
外は既に夕闇が迫りつつあり、灯が点っている。
友人と過ごす、銀座の午後は続きます。