今夜は何を飲もうかとセラーを覗く。
すると、一匹の犬と目があった。
私の目を捉えたのは、マクナブ犬のフレッドだ。
カリフォルニアのマクナブ・リッジ・ワイナリーが造る、フレッズ・レッド、メンドシーノ・カウンティ、NV。
マクナブ・リッジは、1868年にスコットランドから移住したアレキサンダー・マクナブによって設立された、伝統あるワイナリー。
その時に連れてきたボーダー・コリーの一種がメンドシーノで種として定着し、マクナブ犬と呼ばれている。
スクリュウキャップもこんなにカラフル。
思わず写真をパチリ。
首のところに。”DOGGONE GOOD WINE"と書かれている。
犬のフレッドに掛けてDogという言葉を使っているのだろうが、”忌々しいほど良いワイン”という意味だ。
マクナブ犬は今もマクナブ・リッジのマスコットとして飼われている。
1頭の名はフレッドで、赤ワインの名前、フレッズ・レッドとなり、もう1頭の名はティンで、白ワインの名前、ティンズ・ホワイトとなっている。
実はティンは寿命を全うし、今はクレイドが飼われている。
見た目はボーダー・コリーそのものだが、アメリカではマクナブなのだ。
僕たちはシープ・ドッグなので、スコットランドに居た先祖は羊を追っていた。
でも僕たちはぶどう畑でぶどうを食べてしまう七面鳥を追い払っているのだ。
もちろん香りのよいぶどうの樹の下に、骨を埋めて隠している、とのこと。
NVでセパージュも書かれていないが、しっかりとした果実味と熟成感を持つ素晴らしいボディをしている。
このワインは二年近く私のセラーに入っていたので、少なくとも2年以上の瓶内熟成を経ていることは確かだ。
マクナブ・リッジでは、良いカベルネ・ソーヴィニヨンとジンファンデルがリリースされているので、このワインもその両方のぶどうが使われているのだろう。
ここのジンファンデルは、怪物ジンファンデルという意味で、ジンファンデル+コジラ=ジンジラという名前なのだ。
ジンジラは、まだ1本私のセラーに入っている。
今夜も楽しい、お家ワインでした。