ブラジル人の友人とホテルで合流したあとは、夕食に出かける。
私の希望で、大好きなシュラスコのお店に連れて行ってもらう。
サンパウロの『フォゴ・デ・ショーン』に来るのは初めて。
ブラジルにも多くの店舗を持つチェーン店だが、米国にはもっと多くの店がある。
米国では、ヒューストン店、シカゴ店に行ったことがある。
フォゴとはファイアー、ショーンとは床のことで、いわば”火床”といった意味。
店の入り口の横には、まさに名前の通り火床があり、そこでリブ・ラックが回転しながら焼かれている。
展示のための偽物だろうと思ったが、何と本物の肉で、頼めばテーブルに持ってきてくれるとのこと。
大きな店の真ん中に、美しく生花が飾られたサラダバーがあり、肉を食べる前に豊富な種類の野菜を好きなだけ食べることができるのだ。
日本人にとっては遅すぎるので、友人に頼んで早目の時間に連れてきてもらった。
だから、店はまだ空いている。
選ぼうかと思ってちょっと覗いてみたが、目に付いたのは1本10万円では飲めないようなワインばかり。
驚いてセラーを離れ、テーブルに向かう。
とうもろこしのパンケーキは美味いが、調子に乗って食べているとお腹に堪えるので、肉が入らなくなってしまう。
中がスカスカなので、簡単に一つ食べることができる。
でも、二個目は我慢。
飲物は、ブラジルの代表的なスピリッツ、カシャッサ(またの名はピンガ)を注文。
お店のブランドのカシャッサが、冷凍庫から出された状態で届く。
カシャッサは、サトウキビから造られている。
原料だけを見ると、ラムと同じ。
しかし酵母、製法や熟成樽の違いから、ラムとカシャッサは異なるスピリッツとされている。
このカシャッサを使って、目の前でカイピリーニャを造ってもらう。
ライムジュースと砂糖とクラッシュド・アイスに、カシャッサを入れるのだ。
このカクテルに初めて出会ったのはもう随分昔の話。
それ以来、好きなカクテルのひとつとなっている。
さて、美味い食事のご紹介は、また明日。