西麻布のフレンチ、『キャーヴ・ド・ひらまつ』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
肉料理は、仔羊のクレピネット、山椒風味の赤ワインソース、ジャガイモとウドのカネロニ。
この大きな肉の塊を切ると、中からジューシーな仔羊が現れる。
食べ過ぎにはなるが、赤ワインソースを掬って食べるにはパンは必須。
ディジェスティフは、ファミーユ・ペランのミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ、2010年。
ファミーユ・ペランは『ひらまつ』ではハウス・ワインにも使われている定番の造り手だが、そのスイート・ワインを飲むのは初めて。
フォーティファイド・ワインで、アルコール度数は15%。
初めてのワインを飲むときは、何時もわくわくする。
観ているだけで強さがわかる気がする。
色合い通り、蜂蜜の甘い香り。
リッチで力強い、素晴らしいボディ。
普段はデザート・ワインはあまり飲まないが、『ひらまつ』系列のお店では伝統的な料理とワインの組み合わせを楽しむことが出来る。
アペリティフ、白ワイン、赤ワイン、そしてディジェスティフの伝統的なコースを楽しむことができるのも、『ひらまつ』ならでは。
デセールは、リュバーブのフレジエ風、オリーブオイルのアイスクリーム。
これは可愛いケーキだ。
崩してしまうのがもったいないくらいだと思って眺めていると、彼女はさっさと口に運び、「美味しい」と言って微笑んでいる。
今夜の料理もワインも素晴らしかった。
コーヒーを飲みながら、今夜の料理とワインに付いて彼女と語り合う。
次はどのお店に行こうか、どんなワインを飲もうか、話は尽きない。
席を立ち、レセプションで荷物を受け取って店をあとにする。
何時もの像がランプを掲げて見送ってくれる。
彼女の手を取り、螺旋階段を下る。
今夜も楽しい、彼女と過ごす西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』での夜でした。