ちょっと以前のお話し。
彼女と共に、二人が大好きな西麻布の一軒家レストラン、『キャーヴ・ド・ひらまつ』を訪れた。
レストランの白亜のビルの前で車を降り、門をくぐる。
何時もの通り、中庭に設置された像が二人を温かく迎えてくれる。
像の左右にある緩やかにカーヴを描く階段を上り、2階のエントランスに向かう。
エントランスで、「高原様、お待ちしておりました」と迎えられ、再び螺旋階段を上り、3階のメイン・ダイニングへ進む。
3階では、百合の生花とジャン・ポール・メッテのリキュールのボトルが迎えてくれる。
広々としたメイン・ダイニングには、テーブルがゆったりと配置され、落ち着いた雰囲気を醸し出している。
予約してある席に案内され、着席する。
まだ時間が早いので、店内に他に客はまばら。
テーブル上には今夜のコース料理のメニューと、それに合わせたワイン・メニューを記した紙が置かれている。
彼女と共に、料理とワインを一つずつ確かめ、評価を加える。
今夜も楽しい夜となりそうだ。
今夜のアペリティフ・メゾンは、トマト。
フレッシュトマトピューレとクレマン・ド・ブルゴーニュで造られたアペリティフなのだ。
トマトがベースなので、グラスの縁の半分には塩が付けられている。
残り半分には塩がなく、好みに合わせて飲むことができる素敵な配慮。
使われているスパークリングは、ブルゴーニュを代表するクレマンの造り手、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ミレジム、2013年。
フレッシュなトマトの酸味と、瓶内二次発酵させたクレマンの重厚さとが融和した、素晴らしいアペリティフである。
前菜は、スズキのカルパッチョ、2色のパプリカのムースと爽やかなトマト、バーニャカウダー仕立て。
フレンチのお店でバーニャカウダーとは面白い。
それにしても色合いが綺麗だ。
そして食べて最高に美味い。
西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』で彼女と過ごす素敵な夜の続きは、また明日。
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今夜は彼女と、キャーヴ・ド・ひらまつ、西麻布
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