今夜は、彼女と奈良に旅した折に購入した日本酒、三諸杉(みむろすぎ)を飲むことにした。
長谷寺に参拝した帰り道、彼女が地元の酒を記念に買いたいというので、三諸杉の蔵元に寄って購入した酒である。
三諸杉の蔵元は今西酒造。
万治三年、1660年創業の老舗である。
三諸杉があるのは、桜井市三輪。
三諸とは、三輪を表す古い言葉なのだそうだ。
三輪は大神神社(おおみわじんじゃ)の麓。
大神神社(別名、三輪明神)は、三輪山そのものがご神体である。
そして国造りの神であると同時に、酒造りの神でもあるのだ。
今西酒造の蔵の入り口には、杉玉が吊られている。
この杉玉には、三輪明神と書かれた杉板が添えられていた。
酒造りの神、三輪明神から賜った杉玉である。
この奥に酒を仕込む蔵がある。
敷地の中に仕込み水の井戸がある。
杉で覆われた三輪山から流れ出す伏流水が仕込み水なのだ。
ボトルネックには、ワイングラスで飲んで美味しい日本酒アワード2016金賞受賞のタグが付いている。
ワイングラスで飲むことにより日本酒の旨さを再発見し世界に発信しようというコンセプトで、2011年から始まったアワード。
2016年アワードは、リーデルの大吟醸グラスを用いて2月24日に審査が行われ、648点のエントリー酒の中から、最高金賞32点、金賞165点が選ばれている。
三諸杉には、純米大吟醸、純米吟醸露葉風、純米菩提酛、辛口純米切辛、本醸造超辛口、上撰三諸杉がある。
彼女は山田錦で醸された純米大吟醸を購入。
私が購入したのは、純米吟醸露葉風。
山田錦を使った酒はいっぱいあるが、露葉風という米は初めてなので選んだのだ。
ボトル裏の説明によると、露葉風は奈良県唯一の酒造好適米。
この露葉風を60%まで磨きこんで醸されている。
しかもこの米は、杜氏や蔵人が自ら棚田で栽培しているのだそうだ。
ワイングラスで飲んで美味しい日本酒アワード金賞ということなので、私もワイングラスで飲むことにする。
大吟醸グラスを持っていないので、白用のワイングラスを使った。
吟醸香は抑えめで、酒の旨みを感じるバランスの良い辛口。
食事に合わせて美味い酒である。
彼女と巡った奈良の古寺を想い起こさせる、楽しい酒でした。
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今夜はお家で日本酒、三諸杉(みむろすぎ)、奈良
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