今夜は彼女と六本木で待ち合わせ、二人が大好きなお店に車で向かう。
目的のお店は、『キャーヴ・ド・ひらまつ』。
二階のレセプションで顔馴染みのスタッフに迎えられ、螺旋階段を上り三階のダイニングルームに進む。
何時ものテーブルに案内され、腰を下ろす。
今夜のディナーのセッティングが美しい。
今夜は新しく料理長に就任した内木場シェフの料理を始めて味わうので、どのような料理か楽しみだ。
最初のワインは、シャンパーニュ。
ドゥラモット、シャンパーニュ、ブリュット、”ひらまつ”。
シャンパーニュの名門、ドゥラモットが『ひらまつ』のために造る特別なキュヴェ。
”ひらまつ”の名前が付いたドゥラモットのシャンパーニュには、ブラン・ド・ブランと、このブリュットとの二種類がある。
ブラン・ド・ブランはシャルドネ100%のとても切れの良い辛口。
このブリュットは、シャルドネ50%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ20%と黒ぶどうの比率が半分であり、よりコクのある造りとなっている。
瓶内熟成期間は、30~36か月ととても長い。
前菜は、秋鮭のマリネ、シャンパンヴィネガーのジュレ、季節のプティレギューム。
内木場シェフは、野菜の使い方に気を使っているようだ。
白ワインは、アルザスのトリンバックが造る、ミュスカ、リゼルヴ、”ヒラマツ”、2011年。
このワインも、トリンバックが『ひらまつ』のために造るキュヴェ。
トリンバックは1626年にぶどう栽培を始め、1800年代末にはワイン醸造者として名を成した歴史ある名門。
甘い果実香。
ぶどうはミュスカだが、食事にも合う素晴らしい辛口に仕上げられている。
フランスのミシュラン三ツ星レストランの全てにオンリストされている唯一のアルザス・ワインと言われている。
魚料理は、様々な魚介のア・ラ・ナージュ、千葉県高梨農園の野菜のエチュヴェ。
魚は、大分県産イトヨリ鯛。
ワインをどんどん注いでくれるので、早めにお腹に食べ物を入れておかないと酔ってしまう。
ソースを掬って食べても美味しい。
このお店での食事は、本当に寛いで楽しむことが出来る。
彼女と過ごす西麻布の『キャーヴ・ド・ひらまつ』での夜は、続きます。