白金台の『ザ・テンダー・ハウス』で彼女と過ごす夜の続き。
飲んでいるのは、二本目のヴーヴ・クリコ、ポンサルダン・ブリュット、イエロー・ラベル。
どうしてもシャンパーニュは飲み過ぎてしまう。
今夜の魚料理は、真鯛。
真鯛と野菜の組み合わせが綺麗。
真鯛のポワレと言った感じ。
でも、ここは南米料理のお店。
何故今夜の料理はフレンチみたいなのだろう。
肉料理は、チキン。
こんがりと焼かれ、グレイビーソースを掛けられたチキンの香りが素晴らしい。
二人の皿に盛り付けるのは、私の役目。
どうすれば美味しく見えるか考えながら盛り付ける。
次の料理は、最後のパスタ。
ところが彼女が、豆料理を食べたいと言う。
そこでブラジルの名物料理を注文。
ブラックビーンズと豚バラ肉の煮込み、”フェイジョアーダ”。
ポンテケージョも付いてきた。
ブラジルのチーズパンで、もちもちの食感がたまらなく美味い。
二人に取り分けたが、豚のバラ肉がとても大きい。
「無理して全部食べなくてもいいよ」と私。
「美味しい。豆料理が好きなの」と、彼女は軽く完食。
二本目のヴーヴ・クリコも飲み干したので、赤をグラスでもらう。
チリ、セントラル・ヴァレーでベサが造る、ガンマ、オーガニック、ピノ・ノワール、2014年。
ベサは、チリで最大のオーガニック・ワインの生産者。
保有する1,200haの畑では、ぶどうのオーガニック栽培が行われており、一部ではビオディナミ栽培も取り入れられている。
ストロベリー系の香り。
柔らかな果実味とタンニン。
でも、酔いが回っていたようで味の記憶は薄い。
〆は、海の幸のパスタ。
お腹がいっぱいなので、あっさりとしたオリーブオイル味が嬉しい。
パスタも、私が二人に取り分け。
海老や烏賊が美味しいので、無理なく完食。
むむ、デザートも三種類とは。
「今夜は食べ過ぎね」と、彼女は明るく笑いながら、次々と口に運ぶ。
それにつられ、私も食べてしまう。
今夜は、いや今夜も、食べ過ぎ飲み過ぎ。
気が付くと、広い店内はほとんど満席。
「ね、散歩しましょうよ」と彼女。
「喜んで」と私。
食事のあとに、彼女と肩を並べて散策するのは好きだ。
彼女と過ごす白金台の夜は、素敵に更けていきました。