今夜は、彼女と銀座でお買い物の後は、何時ものフレンチ、『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』でお食事。
マロニエゲートには好きなお店がいっぱい入っているので、ここに来る頻度は高い。
10階のエレベーターホールを出ると、すぐに店の前に出る。
エントランスの大理石の床にも、ポール・ボキューズのマークが入っている。
このマークの青、白、赤は、自由、平等、友愛を意味するフランス国旗のトリコロールと同じ。
私がフランス料理に興味を持つようになったきっかけが、ポール・ボキューズさんの著作、「キュイジーヌ・ド・マルシェ」を読んだことにあるだけに、このお店には特別な想い入れがあるのだ。
まだ時間が早いので店内に客の姿は少ないが、あと30分もすれば満席となる。
窓の外に見えるのは、有楽町の交通会館。
何時もの席に案内され、テーブルに着く。
ナプキンもポール・ボキューズのマーク入り。
今夜のアペリティフは、林檎のカクテル。
紅玉のピューレをスパークリング・ワインで割り、カルヴァドスで香り付けしたもの。
スパークリングは、ヴーヴ・アンバルが造る、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ミレジム、2014年。
ブルゴーニュのクレマン専門のメゾンが造る、高品質のミレジム。
カルヴァドスは、ルモルトンが造る、ヴュー・カルヴァドス。
洋梨を80%(残りは48種類の林檎)も使用した、贅沢で希少な逸品である。
料理長の木下さんの挨拶。
今夜はどんな料理に出会えるか楽しみだ。
続いて、ソムリエの大友さんの挨拶。
今夜のワインについては、店に着いたときに大友さんと意見交換済みだ。
前菜は、サーモンマリネのタルタルと根セロリのレムラード、爽やかな青林檎のピューレと共に。
サーモンの下に敷かれた根セロリも美味い。
ソースには青林檎が使われ、アペリティフとシンクロしている。
ポール・ボキューズのバケットは、フランスで造られた生地を冷凍で輸入し、日本で焼き上げたもの。
白ワインは、私が大好きな造り手のもの。
クローディ・ジョバールが造る、リュリー、モンターニュ・ラ・フォリ、2009年。
コート・シャロネーズに本拠地を置く女流醸造家で、ルモワスネの醸造責任者も兼任している。
彼女のワインは生産量が少なく、日本では恐らく『ひらまつ』でしか飲むことが出来ない。
透明感のある黄金色。
洋梨、黄桃、パイナップル、熟成に伴うエステル香。
豊かな果実味と深い熟成感を持つ素晴らしいシャルドネ。
特に、この2009年は素晴らしい。
美味しい、素晴らしいとつぶやいていると、「貴方は本当にクローディのリュリーが好きね」と彼女に言われてしまった。
魚料理は、真鯛と小海老のクネル、オマール海老のクリームソースと一緒に。
「オマール海老の香りが素敵だね」と私。
「香りも好きだけど、身も好きよ」と彼女は私を見てにっこり。
むむ、オマールを食べに行きたいとの意思表示。
彼女と過ごす『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』の楽しい夜は続きます。