銀座の馴染みのフレンチ、『ブラッセリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
今夜の赤ワインは、ボジョレーの帝王、ジョルジュ・デュブッフが造る、フルーリー、キュヴェ・プレステージ、2005年。
キュヴェ・プレステージは、ジョルジュ・デュブッフが『ひらまつ』のために造る、特別なキュヴェ。
苺、百合、薔薇の香り。
11年の時を経て、果実味と熟成感のバランスが素晴らしい。
ガメイがあまり好きでない彼女も、「ジョルジュ・デュブッフのムーラン・ナヴァンと、このフルーリーは美味しいわね」との評価。
アニスと蜂蜜の薫る豚バラ肉のコンフィ、シェリービネガーソース。
甘くて酸っぱい香りが食欲を誘う。
ディジェスティフは、ローヌのファミーユ・ペランが造る、ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ、2010年。
発酵途中のワインにブランデーを加えて発酵を止め、糖分を残したフォーティファイド・ワイン。
甘くて、そして強い。
彼女はアルコール度数の高いディジェスティフは苦手。
一口味わうだけでグラスを私によこすので、何時も私が酔ってしまう。
モンブランのタルト仕立て、アプリコットのコンフィチュール添え。
フレンチの食事の後のデセールはどうしてこんなに美味しいのだろうと、何時も不思議に思う。
お腹はいっぱいでも、難なく食べてしまえるのだ。
「今夜のリュリーもフルーリーも美味しかったわ。ヴィンテージも2009年と2005年だから良かったわね」と彼女も満足した様子。
美味しかったのは良いが、私はグラスで10杯くらい飲んでしまい、特に最後のフォーティファイド・ワインを2杯飲んだのが効いたようで、酔いが回ってきた。
「うん、君も美味しそうだよ」とにっと笑いかけ、彼女の顰蹙を買う。
店を出ると、酔い覚ましに夜の銀座を散策。
バーバリーを見ると、三陽商会の苦境を思い出してしまう。
マックス・マラも好きなブランドだ。
秋冬物の色遣いが美しい。
カルティエの新しい店舗。
9月28日に開店したばかりだ。
冬になり、ブルガリ・ビルにセルペンティのデコレーションが付けられている。
ルイ・ヴィトンも明るく輝いている。
シャネルでは、壁面のプロジェクターが美しい。
向かい側のルイ・ヴィトンの名前が、ミラーサイドになって写っている。
シャネルの隣には、彼女が好きなお店、ヴァン・クリーフ&アーペル。
夜に見ると、結構派手だ。
4丁目に向かうと、フェンディがある。
そうだ、フェンディの時計のベルトが壊れてしまったので、直しに出さなくてはと思う。
さらに進むと、フルラ。
去年、バッグの金具が取れたので修理に出したが、修理代がとても高かった。
でも、免税店で安く買ったバッグでも丁寧に修理してくれたので、その点はありがたい。
彼女と過ごす、銀座の楽しい夜は素敵に更けていきました。