彼女と六本木ミッドタウンで待ち合わせ。
ミッドタウンは、ブルーのLEDで美しくも怪しく輝いている。
そして私の姿を見つけた時の彼女の顔の輝きも、LEDに負けず劣らず美しい。
目的の店は、ガレリアの4階。
何時も行く店はだいたい1階にあるので、こんなに上層階に上ることは滅多にない。
吹き抜けの飾りは3階辺りから垂れ下がっているので、ここまで来ると飾りを上から見下ろすことになる。
今夜のお店は、『ボタニカ』。
ミッドタウンの案内ではインターナショナルとなっているが、基本はフレンチ。
窓際のテーブルに案内され、着席。
料理はコースで頼んである。
カトラリーは、クリストフル。
店はL字形になっていて、とても広い。
個室も大小があり、充実。
最初のボトルは、シャンパーニュ。
彼女が好きな、ピノ・ノワール中心のものを選択。
ドラピエ、コレクション、キュヴェ・シャルル・ド・ゴール、ブリュット。
ド・ゴール将軍の兵役50周年祝典を記念して作られた特別なシャンパーニュで、1990年が初ヴィンテージ。
良く冷えたシャンパーニュが美味い。
黒ぶどうの特徴である強いコクと熟成感を持ちながら、切れの良いブリュット。
セパージュは、ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。
「美味しい。私の好みを本当に良く分かっていてくれて嬉しい」と、彼女。
ドラピエは”ピノ・ノワールの父”と称されているメゾンである。
コルクの品質は良く、香りも素晴らしい。
ミュズレにもド・ゴールの顔が描かれている。
シャルル・ド・ゴール大統領といえば、教科書にも載っていたと思うが、こんな顔だったかどうか思い出せない。
ホイップしたバターの大きな塊がドンとテーブル上の皿に盛られた。
パンも熱々。
ふわふわのバターを乗せ、溶けかけたところを口に運ぶと美味い。
シャンパーニュのお供は、チーズとローズマリーのフィナンシェとアボカドディップ、でも写真撮り忘れ。
アミューズ・ブーシュは、鶏レバームース、ジャガイモのポタージュ、大根とカラスミ、これも写真撮り忘れ。
前菜は、秋茄子のタルティーヌ、燻製香る根室産秋刀魚のミ・キュイ、トマトと和梨のヴィネグレット。
魚料理は、コリアンダーの香りを纏った太刀魚、白いラタトゥイユとラール・コロナータ、イカ墨のアクセント。
さすが『ひらまつ』のお店だけあって、どの料理も見て美しく、食べて美味しい。
六本木の『ボタニカ』で彼女と過ごす素敵な夜は、続きます。