今夜は彼女と何時ものフレンチ、『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』で待ち合わせ。
おや、早く着き過ぎたようで、お店はまだ開店前。
近くの椅子に座って時間調整していると、出入りするお店のスタッフが私に気が付いて挨拶してくれる。
エントランスの床にも、ポール・ボキューズの名前とロゴマークが描かれている。
開店時間となり、お店に一番乗り。
広い店内に他に客は居ない。
でも、30分もするとほとんど満席。
何時ものテーブルには、何時ものセッティング。
彼女が到着し、急いで席を立って彼女の椅子を引いて待つ。
今夜のアペリティフ・メゾンは、柚子のカクテル。
柑橘のピューレに柚子で香り付けし、スパークリング・ワインで割ったもの。
爽やかな柚子の香りと酸味が素晴らしく、グイグイ飲んでしまう。
使われているワインは、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット・ミレジム、2014年。
ヴーヴ・アンバルはブルゴーニュのクレマンのトップ・メゾンで、『ひらまつ』のハウス・スパークリング的存在。
前菜は、豚肉のモザイク仕立て、ラヴィゴットソース、柑橘風味の紅白大根のサラダ。
柑橘の香りがアペリティフとコラボしている。
酸味の効いたラヴィゴットソースとの相性が抜群。
ラヴィゴットとは、”元気を出させる”という意味だが、この前菜を食べるとアペリティフがどんどん進み、三杯も飲んでしまった。
今夜の白ワインは、ボルドー、グラーヴの、シャトー・サン・ロベール、キュヴェ・ポンセ・ドヴィル、2012年。
良質のワイン造りで定評のあるシャトー・サン・ロベールの上級ワイン。
透明感のある黄金色。
ソーヴィニヨン・ブランの華やかな香りと味が前面に出ているが、後から甘いふくよかなセミヨンが顔を出す。
グラーヴの白が好きな彼女も、このワインは美味しいという。
セパージュは、ソーヴィニヨン・ブラン60%、セミヨン40%。
何度か紹介しているが、ポール・ボキューズのバケットは、フランスの本店で作った生地を冷凍で輸入し、日本で焼き上げたもの。
香ばしく美味い。
魚料理は、舌平目のパートブリック包み焼き、フレッシュトマトと4種のハーブのソース・ベルシー。
パートブリック包み焼きとは、薄い生地で舌平目を包んで焼いた料理。
見た目はまるで春巻きだが、二つに切り分けると、中からホクホクの舌平目が現れる。
今夜の料理は、木下料理長の創意が冴えている。
銀座の馴染みのフレンチ、『ブラッセリー ポール・ボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。