六本木のフレンチの名店、『六本木テラス フィリップ・ミル』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
ここは、シャンパーニュの二つ星シェフ、フィリップ・ミルの日本初のレストラン。
彼女が「これ何なのかしら」と、テーブル上の四角い置物を指さす。
良く見ると、シャンパーニュのミュズレを使ったオブジェ。
『フィリップ・ミル』では100種類のシャンパーニュがオンリストされており、グラス・シャンパーニュも常時7種類が用意されている。
アミューズが届く。
淡い色合いの野菜は、紅心大根と緑大根。
大根の薄切りを脇に寄せると、下にはズワイガニ。
アミューズには、シャンパーニュ、ドゥ・カントナール、ブリュット。
ドゥ・カントナールは1905年にエペルネに設立されたメゾン。
2000年にラドゥセット男爵が買収し、品質改善を遂行。
その結果、2003年にリリースされたのが、このドゥ・カントナール、ブリュット。
キレがあってシャープな飲み口だが、同時にどっしりとした果実味と熟成感も持つ。
今夜はフルートグラスではなく、もっと幅の広い白ワイン用のグラスでサーヴされている。
セパージュは、シャルドネ60%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ10%。
ドゥ・ラドゥセットはロワール、特にプイィ・フュメを代表する造り手で、そのフラッグシップ、バロン・ド・エルは彼女のお気に入りである。
バゲットが届く。
パリっと焼かれた皮が好きだ。
ここでは、バターとEVオリーブオイルの両方が出される。
前菜は、キノコの旨味をまとった半熟卵と旬の野菜、茸のブイヨンを注いで。
キノコは4種が使われ、半熟卵の上にはセップ茸のパウダーが振り掛けられている。
女性スタッフが茸のブイヨンを注ぎ入れてくれる。
このブイヨンには、レモングラス、生姜、焦がしバターが加えられ、葛粉でとろみ付けされている。
シャンパーニュの次は、赤ワイン。
白ワインをシャンパーニュの前に飲んだので、この順番となっている。
コート・デュ・ローヌのドメーヌ・ガルティ、コート・デュ・ヴィヴァレ、2009年。
アラン・ガルティは、コート・デュ・ヴィヴァレの天才と呼ばれる造り手。
ヴィヴァレのAOC認定は1999年だが、ガルティのワインだけは例外的に1995年からAOCを認められていた。
色合いは暗赤色。
豊富な果実味と強いが丸みを帯びたタンニンを持つ。
完熟したプラムやダークチェリー、コーヒーやビターチョコ、更に黒胡椒のニュアンス。
ぶどう栽培はビオディナミで、平均樹齢は40~45年。
セパージュは、シラー50%、グルナッシュ50%。
『六本木テラス フィリップ・ミル』は、東京ミッドタウンのガーデンテラスの最上階にある。
外にはオリーブの樹が植えられた、広いテラス。
春や秋には、ここで食前酒を飲んだり、食後のデセールを食べても楽しい。
スターライト・ガーデンが良く見える。
今年のテーマは宇宙旅行。
次々と変わる場面は、見ていて飽きない。
でも、ちょっと身体が冷えてしまった。
室内に戻り、素敵なディナーを続けることにしよう。
東京ミッドタウンのフレンチ、『六本木テラス フィリップ・ミル』で彼女と過ごす素敵な夜は続きます。