東京ミッドタウンのフレンチの名店、『フィリップ・ミル』で彼女と過ごす素敵な夜の続き。
カシス香るブルターニュ産オマール海老のシヴェ、セージ香る南瓜と玉葱グリエのロワイヤル。
色彩がとても鮮やかだ。
エディブルフラワーの下には、オマール海老。
南瓜はバターナッツパンプキンが使われている。
四種類目のワインは、ボルドーの赤。
オー・メドックのグラン・クリュ、シャトー・ド・カマンサック、2005年。
フルボディのドメーヌ・ガルティを飲んだあとに更に赤を出すと言われて驚いたが、なるほど、ボルドーのグラン・クリュ、カマンサックを持ってきたのか。
しかも、カマンサックの最良のヴィンテージの一つと言われる2005年とは、さすがエグゼクティブ・シェフ・ソムリエの椨(たぶ)さんの選択に間違いは無い。
とても強いボルドーらしいボディ。
香りが素晴らしくエレガントでありながら、力強い。
これは美味しいと、二人とも何杯かグラスを重ねてしまう。
香ばしく焼き上げた、フランス、シャラン産鴨胸肉、軽やかな季節野菜のムースリーヌとじゃが芋のフォンダン。
フランスからの輸入が解禁となり、最初に届いた鴨肉なのだそうだ。
スタッフがソースを注いでくれる。
白いのは、セロリのピューレ。
ワイングラスを照明にかざしてみる。
赤ワインの魂が浮かび上がったような映像。
食後のデザートワインは、貴腐ワイン。
ソーテルヌのグラン・クリュ、シャトー・ラモット・ギニャール、2008年。
ディジェスティフにもグラン・クリュをもってくるとは、今夜は椨さんも気合が入っている。
素晴らしい柑橘系の香り。
濃厚なハチミツのニュアンス。
2008年は出来の良いヴィンテージだそうだ。
セパージュは、セミヨン90%、ソーヴィニヨン・ブラン5%、ミュスカデル5%。
樽熟は18~20ヶ月で、新樽比率は20~25%。
デセールは、このお店に新しく加わった石田パティシエの作品。
ミルフィーユしたフィーユ、フロマージュブランと和栗の軽いムース、柚子とバニラのグラスと共に。
フランスのコンクールに出品した作品なのだそうだ。
「今夜のお料理もワインも素晴らしかったわ。ありがとう」と彼女。
「どういたしまして。今夜の君は一段とエレガントで素敵だよ」と私。
「ねぇ、年が明けたらお料理も変わるのかしら。また来たいわ」
「あとで藤田シェフに聞いてみよう」
お世話になったエグゼクティブ・シェフソムリエの椨さんに礼を言い、店をあとにする。
藤田シェフに来年のメニューを聞くのを忘れたが、回答の如何にかかわらず、またここに来ることになるだろう。
彼女がまた白トリュフを食べたいと言っていたので、ガーデンテラスの1階にある『アルティザン・ドゥ・ラ・トリュフ・パリ』に予約のため立ち寄る。
でも、訪問予定日には白トリュフの入荷が見込めないとのこと。
彼女が明日の朝食用のサラダを買いたいというので、地下1階まで下る。
下から見上げると、この飾りは存在感がある。
横たわる白いサンタクロース。
プレゼントを配って疲れたのか、それともワインを飲み過ぎたのだろうか。
ガーデンサイド地下1階にある『プレッセプレミアム』は、ハイクオリティ&ハイサービスを謳った高級スーパーマーケット。
ワインアドバイザーやチーズプロフェッショナルが居るのも魅力。
彼女はここでサラダを大量にお買い上げ。