今夜は彼女と銀座の何時ものフレンチで待ち合わせ。
銀座通りを二丁目に向かい、信号待ちの間にシャネルのビルのイルミネーションを眺める。
画像がどんどん動き変化するので見飽きない。
カルチェのビルは、とてもダンディ。
ずらりと並ぶショーウィンドウには製品が展示されているので、見て歩くのも楽しい。
銀座通り(中央通り)からマロニエ通りに入り、外堀通り方向に進む。
左側のピンクの看板にはマロニエゲートギンザ2、右側のピンクの看板にはマロニエゲートギンザ3と書かれている。
旧プランタン銀座だ。
そしてその先の高いビルが今夜のお店が入居する、マロニエゲートギンザ1。
今夜も待ち合わせの時間よりだいぶ早く着いてしまった。
今年もう三度目の訪問だ。
1月20日にポール・ボキューズ氏が他界された。
日本の『ポール・ボキューズ』のシェフの皆さんの、”ポール・ボキューズ氏の意志と想いをしっかり受け継ぎ守っていく”との決意を聞き、私もこれからも通おうと思う。
開店時間と同時に入店したが、すでに座っている客が居る。
今夜も満席の予約のようだ。
彼女に、「早く着いちゃった。君も早く来て」とメッセージを送る。
「今、銀座三越。急いで行きます」との返信。
でも、銀座三越から歩いてくると、着くのは待ち合わせ時間丁度になりそうだ。
昼が軽かったので、お腹が空いてしまった。
ここのパンは美味しいので、先に食べたくなる。
フランスで作られた生地を冷凍で空輸し、ここで焼いている。
彼女が待ち合わせ時間通りに到着すると、席を立って彼女の椅子を引いて待つ。
「ありがとう。早かったでしょ。急いで歩いてきたの」と彼女。
何と言うべきか一瞬戸惑い、にこっと笑って「嬉しいよ」と応える。
ソムリエの大友さんがさっと現れ、クレマンをグラスに注いでくれる。
泡立ちが素晴らしい。
目と目を合わせ、乾杯。
ヴーヴ・アンバルが造る、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2014年。
ヴーヴ・アンバルはクレマン専業のメゾンで、シャンパーニュ方式による高品質のクレマン造りで定評がある。
木下料理長が、「寒い季節ですので暖かいスープをご用意しました」と説明され、ソムリエの北村さんが前菜を届けてくれた。
パイ生地に包まれた牛ホホ肉のコンソメスープ。
店名が入った器が可愛い。
パイをつついて崩すと、スープの香りが湯気と共に立ち昇る。
この温かさがたまらなく美味い。
クレマンを3杯飲んだあとは、白ワイン。
クロ・デ・リュンヌ、キュヴェ・リュンヌ・ダルジャン、2012年。
ペサック・レオニャンのトップ・シャトー、ドメーヌ・ド・シュヴァリエがソーテルヌで造る白ワイン。
このワインは好きで良く飲んでいる。
香り、果実味、熟成感、そして酸とミネラルの全てにおいてバランスの良い辛口だ。
セパージュは、セミヨン70%、ソーヴィニヨン・ブラン30%。
魚料理は、金目鯛と彩り冬野菜のエチュベ、香草風味のブール・ブランソース。
「美味しい。金目鯛の風味がよく出てるわ」と彼女。
「前菜のスープと言い、このエチュベと言い、寒い冬に最適だね」と私。
銀座の『ブラッセリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。