今夜は彼女と六本木で待ち合わせ。
車に乗ると、西麻布のレストランに向かう。
店の前で車を降り、エントランスをくぐり抜け、白大理石の階段を上る。
何時もの母子像と天使像に迎えられ、二階のレセプションに向かう。
レセプションで坂元支配人の出迎えを受けると、レトロなエレベーターで三階のメイン・ダイニングに進む。
メイン・ダイニングからは、先程入ってきたエントランスを見下ろすことができる。
今夜は、ブルターニュ料理の会。
食の宝庫、ブルターニュのどんな食材に出会えるのだろうか。
テーブルの上には、エッフェル塔。
「ブルターニュだとガレットが出るのかしら」と彼女。
「それは無いと思うよ。それよりオマール・ブルーが出ると嬉しいね」と私。
最初の泡は、シードル。
ドメーヌ・デュ・ヴェルジェが造る、アルティザン・ドゥー。
厳選された3種類のリンゴのみを用いて作られるシードルだ。
シードルは、ブドウ栽培の北限を超えたブルターニュやノルマンディーが主要な産地。
リンゴの甘い香り。
軽発泡性の爽やかなシードル。
アルコール度数は2%しかないので、いくら飲んでも酔わない。
「ほとんどリンゴジュースね。これだけでお腹がいっぱいになりそう」と彼女。
坂元支配人から、今夜の料理とワインの説明。
今夜の食事も面白そうだ。
鱧の冷製、ブールブランソース。
アスパラ、ジャガイモ、紅心大根。
鱧の横にスティック状の野菜が添えられている。
丁寧に骨切りされた真っ白な鱧が美味い。
和食では酢味噌を合わせることが多いが、ブールブランにも良く合う。
今夜のパンは、珍しくバゲット。
白ワインは、ひらまつブランド。
中身は、南ローヌを代表する造り手、ファミーユ・ペランが造る、リュベロン、ラ・ヴィエイユ・フェルム・ブラン、2014年。
レモンや青リンゴの香り。
飲み進むと、爽やかな果実味のあとから炒ったナッツのニュアンス。
ぶどうは、グルナッシュ・ブラン30%、ブールブーラン30%、ユニ・ブラン30%、ルーサンヌ10%。
西麻布の白亜の一軒家フレンチ、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごす楽しい夜は続きます。