渋谷のサルデーニャ料理のお店、『タロス』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
スプマンテ、白ワインを飲んだあとは、赤ワイン。
カンノナウを飲もうと思いお店の方に相談したら、こちらの方が美味しいですよ、と勧めてくれたワインを抜栓。
カンティーナ・ディ・カラセッタが造る、ピエーデ・フランコ、カリニャーノ・デル・スルチス、2015年。
サルデーニャ島南端西側のスルチス地域で造られるワインで、カリニャーノ・デル・スルチスはフィロキセラの被害を受けなかった古代品種。
接ぎ木をしない自根、”ピエーデ・フランコ”という方法で栽培されている。
これは強いワインだ。
濃厚な果実味、熟成感、そしてアルコール度数は14%もある。
あとでワインリストを確認してみたら、このワインはお店で一番高価なワインだった。
魚料理は、マグロの島の伝統、マグロ尾の身のオッソブーコ、カルロフォルテ風。
サルディーニャ南西部、通称”マグロの島”、サン・ピエトロ島に伝わるマグロの甘酢煮込み。
一緒に煮込まれている野菜は、小玉葱。
カルロフォルテは、サン・ピエトロ島にあるマグロで有名な街の名前。
取り分けた後に残ったマグロの尾の骨。
この骨を見ると、オックステールを連想してしまう。
肉料理は、本日の特別メニューから、馬ヒレ肉のスカロッピーネ、レモンクリームソース。
馬肉はサルデーニャ島の定番料理。
ヒレ肉を薄く延ばしてソテーしたスカロッピーネを、爽やかなレモンクリームソースで和えている。
上に乗っているのは、輪切りにされた青レモン。
大きな肉が二枚あるので、取り分けは比較的簡単。
爽やかなレモンソースが良く合い、馬肉は柔らかくとても美味い。
でも、最後にこのヴォリュームはお腹に堪える。
もうお腹はいっぱいなのだが、彼女は「ドルチェは何にする?」と食べる気満々。
一つに絞り切れず、あれもこれも食べてみたいというので、サルデーニャ産ドルチェ4種盛合わせ、”ドゥルケ”を注文。
ペコリーノチーズケーキ。
サルデーニャ産のペコリーノを用い、オレンジの花の蜂蜜が掛けられている。
これは何なのか聞き忘れ。
柔らかなビスケットのようだった。
サルデーニャを代表するドルチェ、揚げたパイ生地の中には、チーズとオレンジの花の蜂蜜。
自家製ヌガーとクルミのセミフレッド。
サルデーニャ名物の蜂蜜のヌガーと使ったドルチェ。
二人に取り分けても、結構なヴォリュームがある。
彼女は美味しそうに完食。
「初めてのサルデーニャ料理は楽しかったわね。今夜もありがとう」と彼女。
「僕は食べ過ぎだけど、君は大丈夫なの?」と私。
重いお腹を抱え、満ち足りた想いで店をあとにする。
今夜も食べ過ぎ飲み過ぎだが、初めてのサルデーニャ料理は楽しかった。
彼女と過ごす渋谷の夜は素敵に更けていきました。