彼女と過ごす青山、表参道の午後。
外苑前の『ダイヴ・トゥ・ワイン』でアペロのあとは、表参道ヒルズのイタリアン、『フラテリ・パラディソ』でランチ。
ここには、先日、ショーコさん、ちぃさん、みんみんさんとディナーに来たばかり。
イタリアンといっても、シドニー発のオーストラリアン・イタリアンなのだ。
ランチはコース料理を注文すれば、サラダバーを利用することができる。
最初はお店のハウスワイン、オーストラリアのデ・ボルトリ、ロリマー、スパークリング、ブリュット。
シドニー発のイタリアンなので、ワインもオーストラリア産。
オーストラリア・ワインではあるが、デ・ボルトリの創業者はイタリア移民なのだ。
ウインドウ・ショッピングで青山・表参道を歩いた後の、冷えたスパークリングは美味い。
ぶどうは、シャルドネとピノ・ノワール。
ランチの一番良いコースを予約時に頼んでおいたので、早速サラダバーで物色。
彼女もサラダをたっぷり盛りつけている。
「これは一皿目ね。もっとサラダを食べるわよ」と食べる気満々。
テーブルに届いたランチ・コース・メニューを見て驚いた。
パスタとメインは選択式になっているのだが、その大部分に+〇〇〇円の表示。
美味しそうなメニューは、全て追加料金になっているのだ。
お得なコースだと思って予約したのに、仕上がりは高級レストランのランチの価格と変わらなくなってしまった。
このやり方は絶対に良くないと思う。
アペロで白を三杯飲んできているので、スパークリングのあとは赤ワインをグラスで。
イタリアのトスカーナ州、マレンマ地区でアンペレイアが造る、ウンリトロ、2016年。
アンペレイアとは、ぶどうの庭という意味。
このボトルは1ℓ入り。
そこで、名前もウンリトロ。
ビオロジックの認証マークが付いている。
完熟した黒果実のニュアンスに、スパイシーな味わい。
果実味、酸味、タンニンのバランスが良い。
ぶどうはアリカンテ主体で、カリニャーノ、アリカンテ・ブーシェが加えられている。
彼女のパスタは、スパゲッティーニ、スカンピ、チェリートマト。
美味しそうだが、スカンピが小さいので身が少ししか無い。
私のパスタは、カサレッチェ、タコのラグー。
これはなかなか美味い。
サラダ二皿目。
クミン風味のキャロットラペが素晴らしい。
実は更にもう一皿食べたが、同じような絵なので撮影は省略。
次に選んだ赤ワインは、ピエモンテ州のプリンチピアーノ・フェルディナンドが造る、バルベーラ・ダルバ、ラウラ、2015年。
プリンチピアーノ・フェルディナンドは、2000年代初めに近代的手法から伝統的手法に、ぶどう栽培も醸造法も転換した造り手。
ぶどう栽培はビオディナミ、発酵は自然酵母、大樽で熟成を行い、濾過清澄も行っていない。
ぶどうの自然な果実味が素晴らしい。
タンニンは控え目で、活き活きとした酸を持つ。
美味しいのでグラスをお代わりし、このボトルをほとんど飲んでしまった。
二人ともメインは、山形無菌豚のハーブローストを選択。
断面は、ほんのりとピンク色。
火入れが絶妙で、旨味が凝縮された柔らかな肉が美味い。
デセールは二人ともティラミス。
「パスタもメインもそんなに量は無いと思ったけど、もうお腹いっぱいだわ」と彼女。
「サラダでお腹が膨れてしまったね。少し表参道ヒルズの中を散策しようよ」と私。
ここの壁の絵が面白い。
お店を出ると、色々なショップを覗いてみる。
彼女がアイスクリームを食べたいというので、『ユーゴ&ヴィクトール』に立ち寄る。
ここは、人気のシェフパティシエ、ユーグ・ブジェが2010年にパリに開いたお店の東京店。
お店はスタイリッシュで色彩の使い方が素晴らしい。
私が選んだのは、アプリコ・ピスターシュ。
アプリコットとパッションフルーツのピューレに、キウイとオレンジがトッピングされている。
彼女が選んだのは、パフェ・ショコラの彼女ヴァージョン。
オリジナルは、ビスキュイショコラ、ビターチョコレートソフトクリーム、チョコレートアイスクリーム、チョコレートマカロンのパフェなのだが、彼女がこれとこれをこれとこれに変えて下さいとリクエスト。
嬉しいことに彼女の我儘を受け入れてくれたが、写真撮影はご遠慮くださいということに。
中身はちょっと変わっても、見た目はメニューの写真と同じ。
本のようなものが届いたと思ったら、中に計算書が入っていた。
今日も良く食べ良く飲んだ。
彼女と過ごす表参道の素敵な午後でした。