ディジョンでの一日。
目が覚めると、朝と言うより昼前に近い。
ブランチではなく、早めのランチをとることに。
先日『タルタナート』でブランチを食べた時、近くに美味しそうな店を見付けた。
お店の名前は、『カフェ・ジャックマール』。
通りに置かれた立て看板でメニューを確かめる。
次は、壁に掛かった黒板で飲み物もチェック。
ワインのメニューが面白い。
赤では、コート・デュ・ローヌ、マコン、ピノ・ノワール、オー・コート・ド・ニュイ、ムーラン・ナヴァン、ジヴリ、サヴィニー・レ・ボーヌ。
単にピノ・ノワールというのは、ACブルゴーニュのことなのだろうが、ローヌやマコンより値段が高い。
白ワインと料理を注文し、彼女と乾杯。
ワインは、オー・コート・ド・ニュイを選んだ。
銘柄はわからないが、なかなか美味い。
まだ開店したばかりだとは思うが、店内は満席。
私達は最後に残った小さなテーブルを辛うじて確保することができてラッキー。
外にはテーブル待ちの列ができ始めている。
各テーブルを見回しても地元の人でいっぱいなので、きっと地元で人気のお店なのだろう。
開店後どっと入店し、私達が最後のテーブルだったので、料理が出るまでに時間が掛る。
そこでバゲットをおつまみに、ワインをどんどん飲んでしまう。
このバゲットはすぐ近くの『タルタナート』のものかもしれない。
料理が出る前に、ワインは二杯目。
ランチで飲むワインは、一層美味しく感じられる。
彼女の料理は、クロックムッシュー。
フロマージュの香りが素晴らしい。
「ポム・フリットは貴方が半分食べてね」と言われ、ワインのおつまみにむしゃむしゃ食べてしまう。
私の料理は、鴨肉の煮込み。
如何にも田舎料理だが、これが美味い。
彼女にも鴨肉を二切れプレゼント。
私の皿にもポム・ド・テールが三個も入っているので、ジャガイモだけでお腹がいっぱいになってしまいそうだ。
料理には、赤ワイン。
これもオー・コート・ド・ニュイ。
デセールは、ブルーベリータルト。
甘さ控えめで美味しい。
食後のコーヒーが美味い。
ゆっくりワインを飲みながらランチを楽しんだので、私達より先に入店した人たちは食事を終え、ほとんどのテーブルが新しい客で埋まっている。
ホテルへの帰り道、ぶらぶらと街歩き。
スーパーに立ち寄り、ミネラルウォーターを買ったついでに、コンフィチュールを購入。
ディジョンの街にも和食店がある。
ここはお鮨屋さん。
『SUSHISHOP』と書かれたオートバイが配達に走っているのも見掛けた。
こちらか『秋』と言う名の居酒屋。
ちょっと寂しい感じがするが、営業しているのだろうか。
こちらは『桜』というお店。
とんかつや味噌ラーメンを食べることができるようだ。
これらの日本料理店が街の中心部の良い場所にあるところを見ると、やはり和食は人気のようだ。
夕方ディナーに行く前に、ちょっとお買い物。
彼女がショコラを買いたいというので、お付き合い。
彼女が買い物をしている間に、お隣の店をチェック。
ショーウインドーには、ラギオールやオピネルが並ぶ。
買い物を終えた彼女もこれを見て、「ラギオールを買いたいな」。
ということで店の主人に色々なラギオールのナイフを見せてもらい、二本を購入。
そして宿泊ホテル、オステルリ シャポー・ルージュでベッドに横になり、テレビを見ていた時のこと。
リヨンの美食の特集番組で、何故か神楽坂の映像。
そして画面に映し出されたのは、『ルグドゥノム・ブション・リヨネ』。
”ブション”とはリヨンの言葉で”居酒屋”という意味。
ブションと名の付くレストランでミシュラン一つ星を獲得している世界で唯一のレストランである。
番組ではお店の詳しい紹介が行われ、オーナー・シェフのクリストフ・ポコさんも色々語られている(左端がポコさん)。
そこで、画面の写真を撮り、ポコさんに「フランスでポコさんのお店の番組が放映されていますよ」とメールを送る。
すると返信で、「TV情報ありがとう。フランスでのTVで紹介いただき光栄に思っています。また是非ご来店ください」との返信。
日本に戻ったら、ポコさんに会いに行こうと彼女と盛り上がる。
ディジョンで過ごす楽しい休日は続きます。