ディジョンでの街歩き。
今日はディジョンを代表する二つの教会を訪問。
ブルゴーニュ大公宮殿のすぐ裏にあるノートルダム教会。
ここは教会の裏側。
教会の北側の壁沿いの道、シュエット(フクロウ)通りを表側に向かう。
何故この道を歩いたかというと、この「幸福のシュエット」に会うため。
教会の壁に彫られたフクロウを、右手で金製のものを触りながら左手で撫でると幸福が訪れると言われている。
フクロウは長年にわたって撫でられ続け、原形が判らないほどにつるつるになっている。
実は2014年に大変な事実が判明している。
これはフクロウではなくミミズクだというのだ。
そう言われてみると、耳のような羽があるように見える。
でもディジョンの人々は今も「幸福のシュエット」と呼んでいる。
ここは、13世紀に建てられたゴシック様式の教会。
屋根の上にあるのは、フィリップ豪胆公がフランドル戦争の戦利品として持ち帰った、鐘つき人形、ジャックマール。
そして17個のガーゴイルが三段にわたって取り付けられている。
ガーゴイルは、ひとつひとつが人間や動物の形をした怪物の像。
本来は背中から水を集め、口から吐き出すのがガーゴイルの役目。
雨水を壁から離して放水することにより、壁や装飾が雨水によって浸食されることを防ぐのだ。
でもここのガーゴイルには排水機能が付いていない。
つまり、単なる飾りなのだそうだ。
正面のドアには、恐ろしい表情のドアノッカー。
ここは閉じていて、横の小さめのドアから中に入る。
訪問者は少なく、静謐な空気に包まれている。
ゴシック様式の柱とステンドグラス。
祭壇の前に立つと、忘れたと思っていた祈りの言葉が蘇る。
私も昔、洗礼を受けているのだ。
主祭壇の右横には聖母マリアの像。
ノートルダムとは「我らの貴婦人」という意味で、ここは聖母マリアを祭っている教会なのだ。
そして左側にも聖母マリアを祭る祭壇。
この聖母マリア像は11世紀か12世紀に作られたもので、フランスでは最古の聖母像のひとつと言われている。
この聖母像は二度の奇跡を起こし、ディジョンの街を救ったのだそうだ。
一度は1513年にスイス軍の包囲を解いたこと、二度目は1944年にドイツ軍からの解放であり、どちらも聖母マリアにお祈りした後すぐに起こったのだそうだ。
主祭壇から入り口側を見ると、パイプオルガン。
ノートルダム教会のステンドグラスは美しい。
何時までも観ていたくなる。
でも、カセドラルにも行きたいので、ノートルダム教会をあとにする。
サン・ベニーニュ大聖堂。
ディジョン大聖堂とも呼ばれている。
私達の宿泊ホテル、オステルリ シャポー・ルージュのお隣の教会である。
そして大聖堂の敷地内、お隣には考古学博物館もある。
ここも13世紀に完成したゴシック建築の教会で、フライング・バットレスの構造が見て取れる。
教会がとても大きいので、少し離れても全体像を写すことが出来ない。
これはウイキペディアからお借りした正面の全体像。
大聖堂にも来訪者は少なく、静寂が支配している。
入口に立ったまま後ろを振り返ると、頭上にはパイプオルガン。
礼拝堂の途中にあるのは説教壇なのだろうか。
後ろ側に階段があり、この上に上れるようになっている。
祭壇の前に立つと、手を胸に当て、頭を下げる
祭壇の右側にも回ってみる。
そして左側。
イエスの磔刑の十字架。
カソリックの教会はプロテスタントと異なり、重厚で荘厳な雰囲気に包まれている。
この大聖堂にはローマ時代のクリプト、地下祭室があり、石柱に彫られた人間の頭の彫刻が有名だが、この日は見学できず。
ディジョンを代表する二つの教会、ノートルダム教会とサン・ベニーニュ大聖堂の訪問記でした。