ちょっと間が開きましたが、フランス旅行記に戻ります。
いよいよディジョンを発つ日となった。
ようやく夜が明けようとしているガール・ド・ディジョン。
ブルゴーニュの通勤列車が動き始めている。
TGVが約10分遅れで到着。
このTGVには二階席は無い。
頭上の荷物置き場が面白い。
二段になっていて、上の段には大きな荷物、下の段にはハンドバッグやブリーフケースなど、小さな荷物を置くことができるようになっている。
構造もユニークで、日本の新幹線は車両ごとに台車が付いているが、TGVは車両と車両をつなぐ位置に台車があるので揺れが少ないのだ。
昨夜から急に気温が下がり、外は霜が降りて真っ白になっている。
パリのガール・ド・リヨンに到着。
真っ直ぐタクシー乗り場に行き、タクシーでホテルに向かう。
ところが、猛烈なトラフィック・ジャム。
シャルル・ド・ゴールからガール・ド・リヨンに向かう時も激しい渋滞に巻き込まれたところを見ると、平日の朝のパリは車を使わない方が良さそうだ。
向こうに見えているのは、グラン・パレ。
ようやく凱旋門まできた。
ここまで来ると、ホテルはすぐそば。
宿泊先は、パレ・デ・コングレにあるル・メリディアン・エトワール。
エトワールの近くにはハイアットもありゴールド資格を持っているのだが、彼女が「フランスならメリディアンでしょ」、と言うのでここにした。
メリディアンも、スターウッド・ホテル&リゾーツのライフタイム・ゴールド資格を持っているので問題はない。
お陰で、まだ午前10時だがスムースにチェックイン。
ドアや廊下の壁は板張りで高級感がある。
ディジョンのホテルに較べて価格は二倍近いが、部屋の大きさは半分程度。
最近改装されたのだろう。
インテリアはとても新しく、スタイリッシュ。
一休みすると、直ぐ近くのポルト・マイヨ駅からメトロ1号線に乗り、4駅離れたフランクラン・D.・ローズヴェルトに向かう。
メトロの駅を出ると、そこはシャンゼリゼ通り。
彼女が買い物をしたいということで、モノプリに来たのだ。
パリ市内にモノプリは何店舗かあるが、ここはシャンゼリゼ店。
彼女が色々買い物をしている間に、私はコンフィチュールを物色。
ルチルんさんがお好きなモノプリグルメの栗のコンフィチュールを探したが、無かった。
そこでボンヌ・ママンの栗のコンフィチュールと、モノプリグルメの無花果のコンフィチュールを購入。
可愛いクリスマス用品もいっぱいあり、彼女はあれもこれもと物色に余念がない。
購入品を入れるため、モノプリのエコバックも購入。
さて、そろそろレストランの予約時間になるので、移動することにしよう。
モノプリの隣は、ティファニー。
黄色いベスト運動の暴動で、この店の前で車が燃やされているのをTVで見た時は心が痛んだ。
フランクランン・D・ローズヴェルト駅からメトロ9号線に乗り、メロミニルで13号線に乗り換え、ブロシャン駅で下車。
向かった先は、17区の『Le 975』。
ルチルんさんに教えていただいた、地元で人気のお店だ。
ガラス張りの店の中は、ランチにしては既に遅い時間でも満席。
元々はディナーの予約をしていたのだが、彼女が夜は早く休みたいとのことで、ランチの一番最後の時間に変更してもらった。
ここは、日本人シェフ、玉尾大樹さんと、フランス人のマチューさんの共同経営のお店。
17区のこの辺りでは貴重な、美味しい料理を出す店として地元で大人気なのだそうだ。
ランチ兼ディナーなので、ゆっくり飲むことにする。
最初はシャンパーニュをボトルで。
マチューさんにお勧めをお願いしたところ出されたのは、モーリス・グルミエ、ブリュット、ブラン・ド・ノワール。
ボトルの裏には詳しい情報が記載されている。
セパージュは、ピノ・ムニエ80%、ピノ・ノワール20%。
ヴィンテージは、2015年が60%、2014年と2013年が40%。
デゴルジュマンは2018年5月2日。
ドサージュは8g/l。
生産量は44,692本。
モーリス・グルミエは、1743年からぶどう栽培を続け、1928年にシャンパーニュ造りを始めた家族経営のメゾン。
わずか8.5haの自社畑で、サステナブル農法で栽培されたぶどうのみを用いる、評価の高いエステート・シャンパーニュである。
そのためパリやランスの有名レストランへの供給だけで消費されてしまう、一般には入手困難なシャンパーニュなのだ。
「このシャンパーニュ素晴らしいわね。好みよ」と彼女。
彼女はブラン・ド・ノワールが好きなのだ。
パリ17区の人気のレストラン、『Le 975』での食事は続きます。