銀座の何時ものフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
赤ワインも白と同じ造り手のもの。
クローディ・ジョバールが造る、リュリー、ラ・ショーム、2015年。
白は2009年が残っていたが、赤のヴィンテージはもう2015年に代わっている。
透明感のある綺麗なルビー色。
チェリーやフランボワーズの果実香。
カシスやダークチェリー、薔薇のニュアンス。
タンニンと酸のバランスが良い、素晴らしいピノ・ノワールだ。
ハンガリー産鴨肉のパイ包み焼き、季節野菜添え、マロンピューレ、スパイシーな赤ワインソース。
ショソン・ド・カナール、鴨のパイ包み焼きはふっくらと美味しそう。
料理に手を付ける前に、ワインは二杯目。
赤ワインソースとの相性は抜群。
甘いマロンピューレが味わいに広がりを持たせている。
メインを食べ終わった後も、ワインをもう少し味わうことにする。
クローディ・ジョバールのリュリーの白と赤の飲み較べも楽しい。
ディジェスティフは、洋梨のオー・ド・ヴィー。
マスネ、オー・ド・ヴィー、ポワール・ウイリアムズ。
マスネはアルザスで1870年に設立されたオー・ド・ヴィーとクレームの専門メーカー。
洋梨の仄かな香りを持つ、キリリと引き締まったスピリッツ。
洋梨の優良品種、ウイリアム種を用い、蒸留後4~6年間熟成されている。
デセールは、カシスとホワイトショコラのムースデュオ、オレンジ風味のヨーグルトのシャーベット添え。
カシスのムースとホワイトショコラのムースが重ねられている。
オレンジピールがあしらわれたヨーグルトのシャーベットが、口中を爽やかにしてくれる。
もう少し赤ワインを楽しむため、フロマージュも切ってもらう。
コンテ、サントモール、ロックフォール。
ロックフォールには、オレンジの蜂蜜をかけてもらう。
チーズに合わせ、リュリー、ラ・ショームをさらに注いでもらう。
「星野さんのお料理も素晴らしかったわ。盛りつけも綺麗だったわね。今夜もありがとう」と彼女。
星野料理長に今夜の料理の感想とお礼を伝え、竹内支配人に見送られて店をあとにする。
向かった先は何時もの通り、有楽町駅のファミマ。
彼女の朝食用のサラダを幾つか購入。
晴海通りに出て四丁目に向かう。
東急プラザ銀座のバリーは照明が明るすぎて、写真ではBALLYの文字が見えない。
メゾン・エルメスのビルも煌々と光を放っている。
倍率をあげると、屋上に置かれた騎馬像、「花火師」が見える。
両手に掲げられているのは、エルメスのスカーフ。
エルメスの世界中の店舗で、この「花火師」の騎馬像が置かれているのは、パリのフォーブル・サントノーレ店とニューヨークのマディソン店と、東京のメゾン・エルメスのみ。
天賞堂のキューピットは、夏には涼しげで羨ましいが、寒くなると可哀想に思えてしまう。
もうすぐ暖かい衣装を着せてもらえる季節になった。
ディオールの跡地には、ボッテガ・ヴェネタの旗艦店、メゾンが進出する。
ボッテガ・ヴェネタのメゾンは、ミラノ、ビバリーヒルズ、ニューヨークに続いて、東京が世界で4番目。
グッチのディスプレーは、何時もながら数で勝負。
銀座プレイスまで来た。
今夜は遅い時間になっても車が多い。
こんなところにも年の暮れを感じ始める。
彼女と過ごす銀座の夜は素敵に更けていきました。