七月のこと、彼女と六本木ヒルズで待ち合わせ。
六本木駅からメトロハットのエスカレーターを上り、六本木ヒルズの66プラザに向かう。
ウエストウォークで彼女と落ち合うと、車に乗り、西麻布に向かう。
向かった先は、”もうひとつの何時ものフレンチ”、『レストランひらまつ レゼルヴ』。
今夜は正面エントランスは閉められ、路地に面したもう一つの入り口からお入り下さいとのこと。
ということは、今夜は満席で二階のレセプションもダイニングルームとして使われているということだ。
建物の側面に回り、もう一つのエントランスに向かう。
店に入ると坂元支配人に迎えられ、何時ものスタッフがレトロなエスカレーターで三階のメインダイニングに案内してくれる。
何時ものテーブルには、何時ものセッティング。
今夜のテーブル上の小物は、エッフェル塔とチーズと赤ワイン。
カトラリーには、HKのイニシャル。
これは平松宏之シェフと奥様の慶子さんのイニシャル。
西麻布のこの地がお二人での『ひらまつ亭』の創業の地なので、このレストランには思い入れがあるのだ。
ソムリエールの田中さんがアペリティフを届けてくれる。
今夜のテーマは、”ニース”と”高知県”。
ニースでは二月にミモザ祭りが行われるので、アペリティフはミモザ。
オレンジジュースをヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ブリュット、ミレジム、2016年で割って作られている。
バゲットが届く。
ここのバゲットは美味いのだ。
前菜は、高知県産野菜のサラダ仕立て~サラダニーソワーズ~。
これがサラダ仕立てなのかと驚くが、中には野菜がぎっしりと詰まっている。
包んでいる皮は、ソッカ。
ソッカはひよこ豆の粉をクレープのように焼いたもので、ニースの名物。
ミモザが美味しいので、お代わり。
白ワインも南仏。
ドメーヌ・ロワイヤル・ドゥ・ジャラスが造る、ピンク・フラミンゴ、ブラン、2017年。
ロワイヤル・ドゥ・ジャラスは南仏カマルグ地方に欧州最大級の畑を有する造り手。
ライチやトロピカルフルーツの香りを持つ、キリリと引き締まった辛口。
ぶどう栽培はリュット・レゾネで、テート・ド・キュヴェ(一番搾り果汁)が使われている。
使用ぶどうはシャルドネが主体で、ソーヴィニヨン・ブランとグルナッシュ・ブランが加えられている。
高知県宿毛港よりの沖鰆のフリット、バリグール風。
パリグールとは南仏でポピュラーな料理で、アーティチョークをオリーブオイルで炒め、黒オリーブ等を加えて煮込んだ料理。
アーティチョークは好きな食材なので嬉しい料理だ。
沖鰆は衣を付けて揚げられている。
白ワインとの相性が好くとても美味い。
料理との相性が好いので白ワインが進む。
これは三杯目。
彼女と過ごす”もうひとつの何時ものフレンチ”、『レストランひらまつ レゼルヴ』での楽しい夜は続きます。