広尾のイタリアン、『トラットリア・ミケランジェロ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
パスタは、リングイネ・ジェノヴェーゼ。
ジェノヴェーゼで綺麗な緑色を出すのは難しいが、新谷シェフのジェノヴェーゼは鮮やかな緑色。
ポテトが味に変化を付け、良いアクセントになっている。
これは美味いジェノヴェーゼだ。
パスタに合わせて飲んでいるのは、アブルッツォ州のマドンナ・デイ・ミラーコリが造る、ミラーコロ・ビアンコ。
赤ワインは好きな造り手の物。
ロワールのアルフォンス・メロが造る、サンセール・ルージュ、ラ・ムシエール、2010年。
アルフォンス・メロはサンセール最大の造り手で、19代続く名門。
アルフォンス・メロはフランス最高の造り手の一人と称され、保有する最良の畑がこのラ・ムシエール。
シレックス土壌でビオディナミで栽培されたピノ・ノワールは、活き活きしたミネラルと酸を持っている。
果実味、酸、ミネラルのバランスが素晴らしい、ピノ・ノワールのクリアーな美味しさを体現したワインだ。
フォアグラを包んだ黒毛和牛のポルペットーネ、木の子のクリームソース、アボカドのパイ添え。
ポルペットーネは、大きな肉団子のこと。
文字通り、巨大な肉団子だ。
中にはフォアグラがたっぷり入っていて美味い。
ポルペットーネの下には、アボカド。
「これをバンズに挟んだら、アボカドのハンバーガーになるわね」と彼女。
ドルチェは、ザバイオーネ、フレッシュフルーツと巨峰のジェラート。
焦げ目は付いているが、冷たいドルチェだ。
サバイオーネはピエモンテ州の名物で、カスタードクリームのようなもの。
フランス語はサバイヨン。
真ん中には巨峰のジェラート。
中には、イチゴ、マスカット、巨峰が入っている。
「今夜の料理も美味しくてヴォリューミーだったわね」と彼女。
新谷シェフの料理は美味しいだけでなく、ヴォリュームもしっかりあるので好きだ。
壁にはイタリア各地のポスターが掛かっている。
私達のテーブルの上のポスターはミラノ。
「このドゥオーモの屋根にも上ったね」と話が弾む。
天見支配人に見送られ、店をあとにする。
外苑西通りに面した壁には、金色の銘板。
外苑西通りを渡り、ファミマで彼女の朝食用のサラダを幾つか購入。
ファミマを出ると、目の前には今まで居た『ミケランジェロ』。
一階がカフェで、地階がトラットリア。
コロナで長く訪問できない間に、永久に続くかと思われた店の前の道路工事が終わっていた。
彼女と過ごす広尾の夜は楽しく更けていきました。