京橋の「アーティゾン美術館」でちぃさんと過ごす絵画鑑賞の楽しい午後の続き。
鑑賞しているのは、”ピカソとミロの版画-教育普及企画-”。
ミロの版画作品は2,000点以上もあることを初めて知った。
他に来館者が居なくなるのを辛抱強く待って撮影。
ダニエル・フラネイ、「ジョアン・ミロ」(1968年)。
ジョアン・ミロ、「黒と赤シリーズより」(1938年) エッチング。
「黒と赤」シリーズは全8点からなり、石橋財団コレクションにはその内1点目から3点目までが収蔵されている。
ジョアン・ミロ、「黒と赤シリーズより、1点目」(1938年) エッチング。
1点目は黒のみで刷られている。
ジョアン・ミロ、「黒と赤シリーズより、2点目」(1938年) エッチング。
ジョアン・ミロ、「黒と赤シリーズより、3点目」(1938年) エッチング。
1点目の銅板を逆さにし、黒と赤で刷られている。
他の作品は、1点目と2点目の銅板に黒と赤のインクを交互につけ、異なる組み合わせや配置でこのシリーズを制作している。
ジョアン・ミロ、「迷宮の星」(1967年) エッチング、ドライポイント、アクアチント、カーボランダム。
意図や意識を排除し、素早く絵を描く”オートマティスム”の実験的作品。
星、月、動物などの素朴なモチーフを簡略化し自由な発想で描くのがミロのスタイル。
ジョアン・ミロ、「岩壁の軌跡Ⅵ」(1967年) エッチング、アクアチント、カーボランダム。
全6点の「岩壁の軌跡」シリーズの内の1点。
この作品も複数の技法を用いて制作されている。
ジョアン・ミロ、「犬Ⅲ」(1978年) アクアチント。
ジョアン・ミロ、「犬Ⅳ」(1978-79年) アクアチント。
ジョアン・ミロ、「犬Ⅸ」(1978-79年) アクアチント。
ジョアン・ミロ、「人と鳥」(1948年) リトグラフ。
1948年、パリのマーグ画廊で開催されたミロの最初の個展のポスターのデザイン。
ジョアン・ミロ、「記号と流星」(1958年) リトグラフ。
ジョアン・ミロ、「コンポジション」 リトグラフ。
ジョアン・ミロ、「猫」(1970年) リトグラフ。
ジョアン・ミロ、「作品」(1971年) リトグラフ。
教育普及企画だけあり、版画の各技法についての説明も展示されている。
これは銅版画の技法。
銅版画の技法のひとつ、アクアチント。
リトグラフの説明。
シルクスクリーンの説明。
ピカソの版画もミロの版画も、作者の個性が良く出た作品だった。
長々と続いた「アーティゾン美術館」鑑賞記は、これで完結です。