六本木のフレンチ、『フィリップ・ミル 東京』で友人達と過ごす楽しい午後の続き。
ここはシャンパーニュ地方、ランスの二つ星レストラン、『ル・パルク』の総料理長、フィリップ・ミル氏の東京店。
今日のメンバーは、naonaoさん、pink bouquetさん、みぃさん、そして私。
プティサレが届く。
竹炭を練り込んだパンスフレ、フォアグラのムース。
アミューズ・ブッシュは、キュウリとシソのムース。
夏らしい爽やかなひと品。
飲んでいるシャンパーニュは、カステルノー、ブリュット、レゼルヴ。
パンは二種類が届く。
ポワソンは、帆立貝と海老、トマトのクスクス、パプリカムースとバジルのアクセント。
丸く敷き詰められたトマト味のクスクスの上には、帆立、海老、パプリカムース。
美しく、目を楽しませてくれる。
選んでおいた赤ワインを抜栓してもらう。
ドメーヌ・ジョルジュ・ヴェルネ、サン・ジョセフ、テール・ダンクル、2009年。
2009年はGood Year。
ジョルジュ・ヴェルネはコンドリューに本拠地を構え、コンドリューの品質向上に努めたことで有名なドメーヌ。
畑の名前、テール・ダンクルはインクの大地という意味。
その名のとおり、濃くて強いワインを生み出す。
畑は作業が危険なほどの急斜面にあり、全て手作業で行われている。
部屋の外で支配人の中田さんがデキャンタージュしてくれている。
13年近い眠りを経て少し黒ずんでいるが、コルクの状態も香りも上々。
デキャンタから注がれただけで、黒果実の濃厚な香りがテーブルに漂う。
不透明なまでに濃いガーネット。
黒系果実の強い凝縮感を持つ、素晴らしいフルボディ。
13年近い熟成を経ていながらまだまだ若々しく、更なる熟成のポテンシャルを感じさせる。
ぶどうは平均樹齢約30年のシラー100%で、栽培はビオロジック、樽熟成期間は12ヶ月。
オプションで、メインの肉料理に掛けてもらうことにした。
国産牛すね肉のブレゼ、コンキリエと野菜のファルシー、赤ワインで仕上げたジュ・ソース。
中田支配人が黒トリュフをスライスして料理に掛けてくれる。
たっぷりのサマートリュフの香りが素晴らしい。
チュイルを取り外すと、その下には大きなコンキリエ。
中には野菜が詰まっている。
蒸し焼きにされた牛すね肉が柔らかくて美味しく、赤ワインとの相性もとても良い。
素敵なデセールが届く。
ショコラノアール ビオのムース、グリオットのソルベ、フォレノワール仕立て。
この繊細で美しいデセールを作るのは、シェフ・パティシエの和田昇平さん。
チョコレートの下にはバニラのババロア、上にはキルシュに漬けたグリオット(サクランボ)。
フォレノワール(黒い森)とはドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)特産のサクランボを使ったチョコレートケーキのことで、このデセールはチョコレートとサクランボを使ってフォレノワールに見立てている。
友人達と六本木のフレンチ、『フィリップ・ミル東京』で過ごす楽しい午後は続きます。