10月初旬のこと、ちぃさんと東銀座で待ち合わせ。
今日の目的の場所は、歌舞伎座。
まずは地下の「木挽町広場」で歌舞伎座と書かれた大提灯を撮影。
こんなトリックアートが置かれている。
指定された場所に立って観ると、床に描かれた猫が立ち上がって見えるのだ。
猫好きのちぃさんとしては、記念撮影をしない訳にはいかない。
私が撮影したちぃさんの写真はちぃさんが主役だが、ちぃさんが撮影した私の写真は猫が中心。
外は冷たい雨。
第二部の公演を観る客が次々と訪れている。
私達は予約しておいたイヤホンガイドを受け取って入場。
今日の席はかなり高い場所の三階席。
そこでちぃさんも私もオペラグラス(と言うより、双眼鏡)を持参。
イヤホンガイドと合わせ、準備は万全。
芸術祭十月大歌舞伎の第二部の演目は、「祇園恋づくし」と「釣女」。
「祇園恋づくし」の舞台は京都。
中村雁治郎の京男と松本幸四郎の江戸っ子の対比が面白い。
更に雁治郎は次郎八とその女房のおつぎを、そして幸四郎は留五郎と芸妓の染香の男役と女役の両方を演じている。
やはり二人とも素晴らしい役者だ。
「釣女」は能狂言の舞台で観たことがある。
これは河竹黙阿弥作の常磐津。
舞台の裾で浄瑠璃を語る太夫の見台(譜面台)は、常磐津の特徴である朱塗りの三本の蛸足見台。
尾上松緑の太郎冠者と松本幸四郎の醜女の掛け合いがとても面白い。
男前の留五郎を演じた幸四郎が、今度は醜女の役をコミカルに名演している。
今回の演目も楽しかった。
外に出ると提灯に明かりが点っている。
日の入りが早くなった。
幸いなことに雨は止んでいる。
歌舞伎座に別れを告げ、ディナーの店に向かうことにする。
日比谷線に乗ると、日比谷まではわずか二駅。
今夜のディナーの場所は、「東京ミッドタウン日比谷」。
夕方早い時間なので、日比谷アーケードを行き交う人は少ない。
RINGOを見ると、ショーコさんを連想してしまう。
アトリウムでは、今は催し物は無い。
ちぃさんと過ごす、日比谷の楽しい夜は続きます。