西麻布の一軒家フレンチ、『レストランひらまつ レゼルヴ』で彼女と過ごす素敵なハロウィン・ディナーの続き。
飲んでいるワインは、ジョセフ・フェヴレ、ムルソー、プルミエ・クリュ、ブラニー、2017年。
ポワソンは、”深紅の沼に沈む深海の大王”。
深海の大王とは、甘鯛。
甘鯛のポワレ。
和食で言えば、松笠焼き。
鱗のシャリシャリ感が素晴らしい。
ビーツのソースの上には、アサリのエスプーマ。
ソースの中にはアサリも入っている。
ムルソーの最後のひと口を、名残を惜しんで光にかざす。
粘性が高くアルコールもしっかりあることがよくわかる。
今夜の赤ワインは、ボルドー、サン・テステフのシャトー・カプベルン・ガスクトン、2006年。
カロン・セギュールを成功に導いたマダム・ガスクトンが所有していたことで有名なシャトー。
今はオーナーが替わり、2013VTからはシャトー・カプベルンに名称変更となっている。
色合いは紫を含む深みのあるガーネット。
カシス、プラム、ブラックチェリーの香り。
口に含むと濃厚な果実味と熟成感。
強い果実味にしなやかなタンニンが溶け込み、重層的でバランスの良いボディを形成している。
余韻も長い。
セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン74%、メルロー26%と、思ったほどメルロー比率が高くない。
熟成はフレンチオークの樽で18ヶ月、新樽比率は50~60%。
ヴィアンドは、”魔法をかけた獣のココット焼き”。
でも獣の姿が無い。
皿の上には、緑の野菜のソースとフルーツトマトと付け合わせの野菜。
ココットが届き、蓋が開けられる。
素晴らしい香りと共に、仔羊肉が現れる。
藁焼きにされた仔羊は、アイスランド産。
ジュソースが掛けられる。
ヴィアンドの完成。
藁焼きの香りが素晴らしく、この焼き色が食欲を誘う。
この肉厚も嬉しい。
旨味が凝縮されたラム肉に、強いサン・テステフが良く合う。
彼女と過ごす、ハロウィン・ディナーの素敵な夜は続きます。