博多の友人を訪ねての楽しい食べ歩き飲み歩きの続き。
メンバーは、博多の遊歩さん、そして、しづちゃんと私。
ホテルからタクシーに乗って向かったのは、対馬小路にある水たきの名店、『水たき 長野』。
遊歩さんから「食べたいものは何ですか」と聞かれ、しづちゃんと相談し、「水たき、もつ鍋、烏賊の活き造り、ごま鯖、豚骨ラーメン」と答えていた。
二つのビルの間に挟まれた建物は幅が狭く、奥行きはとても深い。
まるで京都の店のようだ。
このお店は1930年頃に創業した老舗。
最初の引き戸を開けて中に入ると、その先には玉砂利を敷いた小路。
その先に建物への入り口がある。
真ん中の通路を挟み、左右に6人用のテーブルが並ぶ。
残念なことに掘りごたつではなく、畳に座らなけれなならない。
テーブルには水炊きがセットされている。
中にはたっぷりの骨付きの鶏肉。
お通しは鶏の酢モツ。
久し振りの再会を祝して乾杯。
前回このメンバーで会ったのは、6月の東京でのことだった。
その時の記事はこちら。
仲居さんが小さな器にスープを入れてくれる。
唐子は、元々は長崎県佐世保市の三川内焼でのみ使われていた図柄。
濃厚な鶏のスープが美味い。
「きっと明日の朝はお肌が艶々ね」と、お二人の会話も弾む。
次に、鶏をいただく。
水炊きは築地の『新三浦』でよく食べていたが、鶏の量がお上品でとても少ない。
それに較べ、『長野』ではたっぷり食べることが出来るのが嬉しい。
「これからスープ炊きになります」と、新しい肉が届く。
レバー、ハツ、砂肝、そしてつくねが投入される。
水から骨付きの鶏肉を炊き上げるのが水炊き。
そして鶏のスープが出来上がった後にモツやつくねを炊くのが、スープ炊きということかと納得。
鶏肉に加え、つくねや鶏もつが加わり、味わいが一層濃厚となる。
ひとしきり肉を食べた後は、野菜が投入される。
今日は11月半ばとは思えない最高気温27℃と暑かったうえに、水炊きで身体はポカポカ。
ひたすら冷えた生ビールをお代わりして飲む。
濃厚な鶏スープで煮込んだ野菜が美味い。
具材を食べ尽くすと、ご飯を投入して雑炊を作ってもらう。
ポン酢を少し入れて食べると、最高の美味。
しづちゃんに鍋を斜めに傾けてもらい、最後の一粒まで食べ尽くす。
もうお腹ははち切れんばかりにいっぱい。
壁には博多祇園山笠の絵。
入店した時はまだ明るかったが、外に出ると既に夜の兆し。
名残を惜しんで表門の前で立ち止まり、玄関に通じる小路を振り返る。
小石を敷き詰めた小路には水が打たれている。
そんな私の様子を、遊歩さんが撮影。
本場の名店の水炊きはとても美味しかった。
門を出ると、次の場所に向かうこととする。
友人達と過ごす博多の楽しい夜は続きます。