代官山のフレンチの名店、『メゾン ポール・ボキューズ』で開催された新年のパーティーに彼女と共に参加した素敵な夜の続き。
ヴィアンドの前に赤ワインが出される。
ボルドー、ポイヤックのグラン・クリュ、シャトー・クレール・ミロン、2015年。
2015VTはGood year。
第一級格付けのシャトー・ムートン・ロートシルトとシャトー・ラフィット・ロートシルトに隣接する好立地にある、第五級格付けのシャトー。
バロン・フィリップ・ド・ロートシルトが購入し、娘のフィリピーヌが一流のシャトーに育て上げた。
このエチケットには悲しい物語がある。
第二次世界大戦中、ナチスの迫害を逃れ、フィリップとフィリピーヌはフランスに辿り着くことができたが、フィリップの妻は命を落とした。
このエチケットは、フィリピーヌが父と亡き母との婚礼をイメージして作ったもの。
特選国産牛ロース肉のローストとフォアグラの香るフイユテ、黒トリュフのペリゴールソース。
普通は肉の上からソースを掛けたくなるのだが、ソースの上に肉を置くことにより、肉の美しい焼き色を鑑賞することができる。
肉の焼き色とペリゴールソースのトリュフの香りが食欲を誘う。
添えられているのはニンジンのピューレ。
皿の上には可愛いフイユテ。
ナイフを入れると、中には牛のミンチとフォアグラがぎっしり詰まっている。
クレール・ミロンは美味い。
彼女は好きなワインが出され、とても嬉しそう。
若い頃はよく飲んでいたが、今はどんどん値上がりし、滅多に飲めなくなってしまった。
ヴィアンドを食べながら、ワインは三種の並行飲み。
真ん中は、アラン・エ・シリル・ゴーテロン、シャブリ、ヴィエイユ・ヴィーニュ、2020年。
左は、アルフォンス・メロ、サンセール・ブラン、ジェネラシオン・ディズヌフ、2010年。
ヴィアンドを食べ終えた後もクレール・ミロンを注いでもらい、話しをしながらゆるゆると味わう。
彼女は飲み過ぎたとのことで、グラスを私の前に置く。
私も今夜は飲み過ぎになりそうだ。
デセールは、ヴォロヴァン、ミルクとキャラメルのアイスクリームと一緒に。
ヴォロヴァンはパイ生地で作った箱に具を盛り込んだもの。
アーモンドクリーム、カスタードクリーム、イチゴ、ブルーベリーが詰まっている。
ミルクとキャラメルのアイスクリームも美味い。
食後も私はまだクレール・ミロンを飲んでいる。
今夜はいったい何杯のワインを飲んだのだろう。
ミニャルディーズが届く。
お腹はいっぱいでもスイーツは別腹。
熱いコーヒーで今夜を締めくくる。
先﨑支配人から〆のご挨拶。
遠藤社長、先崎支配人、原田マダム、入砂料理長に見送られ、店をあとにする。
飲み過ぎたので、恵比寿駅まで歩いて帰ることにする。
ここは「T-SITE」。
向かい側には、『リストランテASO』。
ここにも来たいと思いながら、土日は予約が全く取れなくなっている。
恵比寿駅に来れば、ゑびす様にご挨拶。
東京恵比寿ライオンズクラブが寄贈したもので、像は彫刻家の木下繁氏の作品、書は元内閣総理大臣、三木武夫氏。
一番下にあるのは、賽銭箱。
彼女と過ごす、代官山の『メゾン ポール・ボキューズ』での素敵な新年パーティーの夜でした。