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Channel: ワインは素敵な恋の道しるべ
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日本橋の富錦樹台菜香檳でワインでランチの後は絵画鑑賞、アーティゾン美術館、京橋

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友人達と日本橋の『富錦樹台菜香檳(フージンツリー)』で台湾料理とワインのランチを楽しんだ後は、京橋に移動。

今日のメンバーは、かずみさんご夫妻、しづちゃん、そして私。

 

今日はランチの後に、日本橋クルーズの船を予約していた。

ところが、雨のため欠航。

そこで私が代案として提示したのは、日本橋から近い順に、「三井記念美術館/どうする家康展」、「アーティゾン美術館/アートを楽しむ」、「アートアクアリウム/めっちゃSAKURA」。

皆さんが選んだのは、「アーティゾン美術館」。

そこで、ランチ中にネットで「アーティゾン美術館」のチケットを購入。

 

まず向かったのは、6階展示室で開催されている、”ダムタイプ|2022:remap”。

 

この展示は、第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示に選出された「ダムタイプ」の作品を再構成したもの。

「ダムタイプ」は、ヴィジュアル・アート、映像、コンピューター・プログラム、音楽、ダンス、デザインなど、様々な分野の複数のアーティストによって構成されるグループ。

メンバーは10人で、その中には坂本龍一氏も含まれていた。

 

「アーティゾン美術館」と「ダムタイプ」の、坂本龍一氏への追悼文も掲示されている。

 

展示室内はほとんど真っ暗で、不思議なサウンドに満たされている。

 

空間に色々な映像が浮かび上がる。

 

不思議な音の源は、ここ。

 

このレコード盤から流れるサウンドは、坂本龍一氏の作品。

 

5階展示室では、今回のメインイヴェントの企画展、”見る、感じる、学ぶ アートを楽しむ”。

 

この企画展は、”肖像画のひとコマ-絵や彫刻の人になってみよう”、”風景画への旅-描かれた景色に浸ってみよう”、”印象派の日常空間-近代都市パリにいってみよう”の三部構成。

 

セクション1は、”肖像画のひとコマ-絵や彫刻の人になってみよう”。

このセクションでは、多くの自画像を残した17世紀オランダの画家レンブラント・ファン・レインから、肖像画の名手、19世紀フランスの画家エドゥアール・マネ、道化師がモティーフのパブロ・ピカソ、美術家の森村泰昌が青木繁に触発されて制作した作品まで、「アーティゾン美術館」を代表する肖像作品が紹介されている。

 

最初のテーマは、”自画像”。

 

レンブラント・ファン・レイン、「帽子と襟巻を着けた暗い顔のレンブラント」(1633年) エッチング

 

27歳の時に制作された初期の作品。

既にこの頃から影と光の表現を追求していたことがわかる。

 

中村彜、「自画像」(1909-10年) 油彩・カンヴァス

日本で自画像が描かれるようになるのは明治以降。

中村彜はレンブラントの画集を繰り返し見ながらこの自画像を描いたのだそだ。

暗い自画像だ。

”にがむし”という別名が付いている。

中村彜(つね)は幼い頃に、両親、姉、兄を亡くし、自身も肺結核で身体が弱かった。

37歳で夭逝している。

 

青木繁、「海の幸」(1904年) 油彩・カンヴァス

一人だけいる顔の白い青年が本人の自画像だと言われています、と皆さんにお話ししたが、肝心の人物が照明の反射で見えない。

 

IMG_20220610_150209.jpg

これは一年前に撮影した画像。

随分色合いが異なるが、こちらを見る白い顔の青年を見ることが出来る。

青木繁の息子が尺八奏者の第一人者、福田蘭堂で、その息子、つまり青木繁の孫が石橋エータローなのですよ、とご紹介。

福田蘭堂は釣りの名人としても有名で、彼の著書、「釣った魚はこうして料理」は愛読書の一つ。

 

森村泰昌、「M式「海の幸」第1番:假象の創造」(2021年) 発色現像方式印画、透明メディウム

森村氏自身が作中の一人一人に扮して撮影し、背景や三匹のサメ、銛は小型模型を製作して撮影、それらの画像をコンピューターに取り込んで合成した作品。

 

青木繁、「自画像」(1903年) 油彩・カンヴァス

随分老けて見えるが、21歳の時の作品。

8年後の29歳で夭逝している。

 

森村泰昌、「自画像/青春(Aoki)」第1番:假象の創造」(2016/2021年) 発色現像方式印画

これも同じ方式で制作された作品。

 

エドゥアール・マネ、「自画像」(1978-79年) 油彩・カンヴァス

マネは肖像画の名手だが、自画像は1878-79年(46-47歳)の時に描かれた2枚のみ。

精緻に描かれた顔に較べ、下半身や背景は簡略化されており、それがマネの存在感を一層高めている。

この絵は鏡に映った自分を描いているため、ジャケットが右前となり、不自由な左脚で身体を支える、有り得ない構図となっている。

マネはこの4年後、51歳で他界している。

 

ナダール(フェリックス・トゥールナション)、「エドゥアール・マネ」 鶏卵紙

これが実際のマネの写真。

左脚側は椅子で支えている。

 

これが、もう一枚の自画像、「パレットを持った自画像」(1879年)。

これは「アーティゾン美術館」にはなく、個人蔵。

 

ポール・セザンヌ、「帽子をかぶった自画像」(1890-94年頃) 油彩・カンヴァス

モデルを使うことを苦手とするセザンヌは、生涯30点を超える自画像を描いている。

意図的な塗残しが、画家の厳格な存在感を引き立てている。

 

小出楢重、「帽子をかぶった自画像」(1924年) 油彩・カンヴァス

8点の自画像を描いているが、これは36歳の時に描いた唯一の全身像。

画中では左手に絵筆を持っているが、これも鏡に映った姿を描いたので左右逆転しているのだろうか。

 

小出楢重の写真を見ると、絵筆は右手に持っている。

 

こんなコーナーもある。

私は右手に絵筆を持っているが、後方の鏡の中では持ち手は左になっている。

 

次のテーマは、”画家とモデル”。

長くなったので、この続きはまた明日。

 

 

 

 

 


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