9月のこと、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座』で開催された”16周年記念パーティー”に彼女と共に参加した楽しい夜の続き。
シャンパーニュとアミューズ・ブーシュを楽しんでいると、竹内支配人のご挨拶が始まる。
後ろに控える三人は、左から『メゾン ポール・ボキューズ』の先﨑支配人、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』の松尾支配人、『ブラッスリー ポール・ボキューズ 大丸東京』の外山支配人。
三人の支配人と挨拶を交わして気が付いたが、これから一か月余りの間に三店舗全てに予約を入れていた。
竹内支配人による挨拶とワインの説明を聞きながらもシャンパーニュを飲み続け、既に四杯目。
飲んでいるシャンパーニュは、ティエノ、ブリュット。
ポール・ボキューズ氏が認めたシャンパーニュで、リザーブワイン比率は40%、瓶内熟成期間は48ヶ月、ドサージュは5.0g/ℓと、仕様を聞くだけで素晴らしいシャンパーニュであることがわかる。
続いて、星野シェフによる今夜の料理の説明。
星野シェフはYouTubeでも人気のシェフ。
最近(9月時点)の、シェフが登場する動画を貼り付けておく。
竹内支配人と星野シェフによる料理とワインの説明が終わると、次の料理に合わせて白ワインが届く。
ロワール、トゥーレーヌ地区、ヴーヴレのマルク・プレディフが造る、ヴーヴレ、2021年。
マルク・プレディフは1893年設立のヴーヴレの老舗。
1980年からは、サンセールの名門、ドゥ・ラドゥセット男爵に引き継がれている。
アントレが届く。
四季彩の丘FARMのとうもろこし”みらい”のフォンダンと、生”クリスピーホワイト”、北海道産花咲蟹とキャビア、甲殻類のコンソメジュレ。
四季彩の丘は美瑛町の観光農園。
昨年の9月はまだまだ猛暑。
冷たい甲殻類のコンソメジュレが涼を誘う。
たっぷりのキャビアが嬉しい。
ヴーヴレのワインのぶどうは、シュナン・ブラン。
蜂蜜の甘い香り。
蜜入りリンゴのようなフルーティーな甘みを持つが、酸がしっかりあるので後味に甘味が残らず、爽やかな余韻。
このほのかな甘みがとうもろこしによく合う。
生の美瑛産の白とうもろこしが甘くて美味い。
中には花咲蟹がたっぷり。
バゲットとバターが届く。
このバターも美瑛放牧酪農場のものかどうか聞き忘れ。
ここのバゲットは美味いが、料理のヴォリュームがあるのでパンは食べ過ぎ注意。
二種類目の白ワインが注がれる。
ラングドック・ルーションのシャトー・ピュエシュ・オーが造る、コトー・ド・ラングドック、テット・ド・ベリエ、2021年。
”テット・ド・ベリエ”とは”牡羊の頭”の意味。
畑の開墾中に土の中から出てきた、このローマ時代の羊の彫刻に由来している。
1993年がファースト・ヴィンテージの若いシャトーだが、既に高い評価を獲得している。
爽やかなシトラスの香りにアカシアやジャスミンの華やかな香りが交錯する。
濃厚な果実味、熟した洋梨やパッションフルーツのニュアンス、そして強いミネラル感。
ぶどうは、マルサンヌ、ルーサンヌ。
ポワソンが届く。
北海道産ヒラメのポシェ、ソースムースリーヌ。
シャンピニオンデュクセルのクルート、ほうれん草の焦がしバターソテー。
濃厚かつヴォリューミーで、これぞリヨン料理といった感じ。
ソースムースリーヌが掛かったパイ包み焼を切り分けると、中にはヒラメのポシェとシャンピニオンデュクセル。
ヒラメの下には、ほうれん草の焦がしバターソテー。
ソースがたっぷりなので、バゲットをお代わり。
今夜も食べ過ぎの予感。
テット・ド・ベリエはこの濃厚なソースにも負けない強さがあり、よく合って美味い。
彼女と過ごす、銀座の何時ものフレンチでの素敵な夜は続きます。