銀座の『ポールボキューズ』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
アペリティフ、白ワインの次は、赤ワイン。
ボルドーのコート・ド・ブールにある、シャトー・マルティナ、2009年。
シャトー・マルティナをドーンズ夫妻が購入したのは1994年のこと。
それ以来ぶどう作り、ワイン造りに情熱を傾け、今では人気のワイナリーとなっている。
ぶどうの平均樹齢は40年以上。
40%の新樽と60%の1年樽を用い、14か月間熟成させている。
セパージュは、メルロー60%、カベルネ・フラン30%、マルベック10%。
肉料理は、軽く燻製をかけた牛肉のソテー、グラタン・ドフィノワーズ、黒胡椒風味の赤ワインソースで。
今夜の赤ワインに合わせてシェフが考えた料理。
ワインもソースも強く、抜群に美味い。
食後には、ディジェスティフのポルト、ロゼス、タウニー。
ポールボキューズの常連食後酒である。
ロゼスは1855年創業のポルトの老舗。
数々の国際的な受賞歴を持つ、高品質のポルト生産者なのだ。
酒精強化ワインであるポルトは、アルコール度数が高い。
だから大航海時代には、長期保存に向かないワインに代わり、長期航海の友となれたのだ。
彼女は酒精強化ワインは苦手。
そこで私が彼女のグラスまで引き受けることとなり、結構酔いが回ってしまう。
デセールは、”モワルーショコラ”、シナモン風味のプラムのコンポート、爽やかなバニラのソルベを添えて。
フレンチの場合、お腹はいっぱいでも、デセールは欠かせることができない。
やはりポールボキューズのワイン会は楽しい。
彼女と過ごす、『ポールボキューズ銀座』での素敵な夜でした。
このタウニーは6年以上の樽熟成を経たものであり、英語で黄褐色を意味するタウニーから名付けられたもの。