ラウンジでピぺ・エドシックを充分に飲んできているが、銘柄が変ったのでまた飲んでしまう。
シャンパーニュ、シャルル・コラン・ブリュット。
日本では珍しいシャンパーニュだが、造り手は生産組合。
ぶどうはピノ・ノワールが主体で、シャルドネが少し加えられているそうだ。
ANAの最近のビジネス・クラスは、座席が前後に互い違いに配置されている。
窓側には一つのシートしかなく、中央部の二つのシートは広いテーブルと衝立で仕切られている。
だから広いスペースを占有でき、半個室的な造りとなっている。
これは一人旅の時にはありがたいが、彼女と一緒の旅の時には寂しいものだ。
彼女の顔を見ることもできないし、ワインで乾杯しようと思ったら二人とも前に身を乗り出して手を伸ばさなければならないのだ。
窓の外は雨。
雨の空港を飛び立つときには、何故か哀愁を感じる。
ANAでは、飛び立つ前から映画鑑賞ができるのが嬉しい配慮。
日本/韓国線は二時間前後のフライトなので、飛び立ってから観ていたのでは終わりまで観ることができないのだ。
観ている映画は、イントゥ・ザ・ウッズ。
魔女はメリル・ストリープ、赤ずきんのオオカミはジョニー・デップ、シンデレラはアナ・ケンドリックと素晴らしい役者が揃っている。
機内食が届いた。
飛行時間が短いので、前菜もメインも同時に出される。
引き続きシャンパーニュの新しいボトルをもらって楽しむ。
リラ・クロフォード演じる赤ずきんは生意気で大食い。
パンを美味しそうに食べるので、私もパンを食べたくなって口に運んでしまう。
ラウンジで充分に朝御飯を食べているので、明らかに食べ過ぎ。
シャンパーニュに良く合う。
シンデレラ、赤ずきん、ジャックと豆の木、塔の中のラプンツェル・・・、おとぎ話の主人公たちのパッピーエンドのその後が描かれている。
この映画ではハッピーエンドのおとぎ話をも、登場人物の何人もが亡くなってしまう残酷で人間臭い、ハッピーエンドのその後の話しに造り上げている。
メイン料理を食べるために、ワインをシャンパーニュから赤に切り替える。
ボルドー、オー・メドックの、シャトー・オー・ベルノン、2012年。
フルボディの、香り高いワインである。
セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー25%、カベルネ・フラン15%。
力強い赤ワインとの相性抜群。
映画の中では醜い魔女から妖艶な魔女に復活したメリル・ストリープに、マッケンジー・マウジーのラプンツェルが絶縁を言い渡している。
そしてこの映画の中で存在感のあるパン屋の妻のエミリー・ブラントが、浮気性の王子と口づけをした後に死んでしまう。
映画にワイン、これだから国際線のフライトは飽きることが無い。
金浦から羽田への戻りのフライトのご紹介は、また明日。