今夜は二人が行きつけのお店、銀座の『ブラッスリー・ポールボキューズ』で待ち合わせ。
何時ものとおり私が待ち合わせ時間の10分前に到着し、彼女が5分後に到着。
5分後というのは私の5分後ではなく、待ち合わせ時間の5分後。
店があるマロニエゲートには早く到着したが、ウインドウ・ショッピングをしていたら、気が付いたら待ち合わせ時間を過ぎてしまったのだそうだ。
今夜のアペリティフは、アペリティフ・メゾン、ジャン・ポール・メッテ、メロン。
ほのかに甘いメロンの香り。
口に含むと、しっかりとしたぶどうの熟成感。
今夜のアペリティフ・メゾンも最高に美味い。
ジャン・ポール・メッテは、フランスのオード・ヴィー界の第一人者と言われている。
アルザス地方に本拠地を置き、創設は1960年代。
フルーツに留まらず、様々な素材を用いたオード・ヴィーを生産しており、蒸留の天才とも呼ばれている。
メロン、桃、バナナ、パイナップル、木苺、桑の実、そしてアーモンド、コーヒー、カカオ、胡桃、さらにはバニラ、胡椒、バジリコ、ミント、ジンジャー、トリュフ、ニンニク、そして薔薇、タンポポ、菩提樹、アスパラガス等々、その種類は80に及ぶ。
そしてジャン・ポール・メッテのリキュールを割ったヴァン・ムスーは、ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ミレジム、2012年。
何とも贅沢な組み合わせだ。
ヴーヴ・アンバルは、クレマン・ド・ブルゴーニュの元祖と言われている。
アンバル未亡人(ヴーヴ)が銀行家のご主人を亡くし、故郷に戻ってクレマン専門のメゾンを立ち上げたのは1898年。
それ以来シャンパーニュ方式による高品質のクレマン造りを続けている。
ソムリエの大友さんが今夜のワインについて説明する。
続いてシェフの木下さんが、今夜のワインに合わせた料理を解説する。
説明を聞くと勉強になるし、美味しさが増す。
アペリティフに合わせる料理は、ジャンボン・ブランと半熟卵のサラダ・ニソワーズ。
ジャンボン・ブランは、自家製のハム。
大友ソムリエに頼み、ジャン・ポール・メッテのメロン・リキュールを試してみる。
大きなブランデー・グラスにほんの少し注ぎ、香りを楽しむ。
まさに完熟メロンの香り。
『ブラッスリー・ポールボキューズ銀座』で彼女と過ごす楽しい夜の続きは、また明日。