丸の内KITTEの『ドン・ピエール・ハート』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
スパークリング・ワインの次は、白ワインを抜栓。
このお店では、ワイン・リストからワインを選んだことは無い。
支配人がリスト外で私に飲んでもらいたいワインを選んでくれるのだ。
そのワインには二つの種類がある。
一種類は、良いワインが手に入った時に出してくれるもの。
もう一種類は、リストに掲載するかどうか試したいもの。
つまり常備するに適しているかどうか私の意見を聞きたいワインなのだ。
この白ワインも先に飲んだスパークリングと同じく、アルゼンチンのボデガス・カテナ・サパータの製品。
カテナ、シャルドネ、2013年。
このワイナリーのフラッグシップ・シリーズで、自社畑の収量を落とした良質のぶどうを手摘みで収穫し、使用いている。
結構樽が効いていて、果実味が濃厚で美味い。
エチケットに書かれている建築物はカテナのシャトーで、マヤのピラミッドをイメージして造られている。
今夜はコースではなくアラカルトで選んで食べることにしたので、テーブル・セッティングはシンプル。
皿には、本店のフレンチ・レストラン、『ドン・ピエール』の名前が入っている。
彼女が大好きなのだ。
もちろん私もスパークリングや白に合わせて食べるのが好きだ。
種入りなので、種入れの小皿が付いている。
ワインを飲むときに、パンは欠かせない。
ワインとパンは最良の伴侶。
ここのパンは結構美味いのだ。
自家製パンチェッタの塩味が効いていて美味い。
あれ、パンチェッタはイタリア語。
二人の皿に取り分けるのは私の役目。
スプーンとフォークを使い、片手で手際よく取り分ける。
如何に美しく盛り付けるか、そのセンスが問われる一瞬である。
このお店のカルパッチョはちょっと鮮やか。
牛肉の場合はエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルとパルミジャーノ・レッジャーノだけで充分だが、魚の場合は野菜がいっぱい添えられているのも楽しい。
肉や魚の上に野菜やチーズが乗っている場合は、取り分けるのが難しい。
彼女の皿に載せるときに、元の皿と同じく野菜が魚の切り身の上に乗っていないと美しくないのだ。
「本当に上手ね。今夜の盛り付けもとっても綺麗」と彼女。
その一言で緊張が解け、暖かい想いが胸に満ち渡る。
彼女と過ごす、丸の内KITTEの『ドン・ピエール・ハート』での素敵な夜の続きは、また明日。