丸の内KITTEにあるカジュアル・フレンチ、『ドン・ピエール・ハート』で彼女と過ごす楽しい夜の続き。
泡、白と飲み進んだ次は、赤ワインを抜栓。
アルベール・ビショーのドメーヌ・デュ・パヴィヨン、ポマール、クロ・デ・ユルスリーヌ、 2011年。
ドメーヌ・ドゥ・パヴィヨンは、1993年にアルベール・ビショーの所有となったドメーヌ。
ポマール最大級の地下セラーを保有していることでも有名だ。
ムルソー、ヴォルネイ、ポマール、ボーヌ、アロース・コルトンに計17haのぶどう畑を所有する大手ドメーヌである。
クロ・デ・ユリスリーヌは、4haの広さのモノポール(単独所有)のぶどう畑である。
アルベール・ビショーのワインは、ぶどうの自然の風味を活かしたエレガントなものが多い。
強さに欠けると思う方も居るだろうが、私はそんな造りが好だ。
このワインはさすがモノポールのポマールだけあって、無花果、チェリー、ブラックベリーのニュアンスに、強いがまろやかなタンニンと柔らかな酸を併せ持っている。
奥に秘めた力強さを持つ、エレガントなピノ・ノワールだ。
ちょっと短めだが、コルク自体の質は良い。
この歯ごたえがたまらない。
赤ワインにも良く合って美味い。
トリッパも私が二人に取り分けたが、これはどう盛り付けても大差が無く面白くない。
取り分けるのが難しい料理ほど、彼女の前で腕の見せ所となるのだ。
でも美味しいからこの料理はこれで良しとしよう。
最初見たときは火の入れすぎではと疑ったが、ナイフを入れると美しい赤身が出てきた。
これは絶妙な焼き加減だと厨房に伝えてもらう。
彼女はチョコレートブラウニー、私はサヴァランを選んだ。
今夜も食べ過ぎてしまった。
でもスリムな彼女と一緒に食べると、何となく私も食べても太らないのではと勝手に思ってしまう。
でもそれが大きな間違いだとあとで思い知らされることになる。
それにしても彼女は私とほぼ同量を食べるのに、何故スリムな体系を保つことができるのだろう。
この世の七不思議の一つだが、不思議のままで置いておきたいと思う。
丸の内KITTEの『ドン・ピエール・ハート』で彼女と過ごす、素敵で楽しい夜でした。