昨年末の事、ジビエ料理を味わいに末広町へ。
彼女と末広町駅で落ち合うと、今夜のお店に向かう。
目的の店は、フレンチの名店、『ア・ターブル』。
とても落ち着いた佇まいの店で、ここがフレンチの名店だと知らないと通り過ぎてしまいそうだ。
開店と同時に入店する。
1階は奥に厨房と、カウンターに8席。
今夜は階段を上り、厨房の上の部屋に向かう。
上から見下ろすと、カウンター席と入り口が見渡せる。
二階はテーブル席で、14席。
人気店なので、何時も満席だ。
さて、今夜の料理を選ぶとしよう。
その前に、泡で乾杯。
ロワール、トゥーレーヌのシャトー・ド・ロレが造る、クレマン・ド・ロワール。
シャトー・ド・ロレは、1856年設立の老舗。
現在の所有者は、シャンパーニュ出身の醸造家、マリエル・アンリオンで、シャンパーニュ方式の高品質のクレマンを生産している。
青リンゴや洋梨の香り、シレックス土壌由来のしっかりとしたミネラル。
ぶどうはシュナン・ブラン100%で、栽培はリュット・レゾネ。
24カ月の瓶内熟成を経てリリースされている。
セッティングされているナイフは、ラギオール。
さすがジビエ料理の店だと感心する。
熱々のバゲットが美味しい。
最初の料理は、サラダ・シェーブルショー。
シェーブルは、サント・モール・ド・トゥーレーヌ。
二人の皿に取り分けるのは、私の役目。
炙られたシェーブルの香りが素晴らしい。
続いて白ワインもロワールをグラスで。
トゥーレーヌ地区でドメーヌ・デュ・サルヴァが造る、シュヴェルニー、ドゥレイユ、2016年。
トゥーレーヌと言えばぶどうはシュナン・ブランだが、シュヴェルニーはソーヴィニヨン・ブランがメイン品種。
爽やかなフルーツ香。
ライム、グレープフルーツ等の柑橘系の香り。
メロン、リンゴ、青い下草のニュアンスも。
強いミネラル感と活き活きとした酸味が心地良い。
セパージュは、ソーヴィニヨン・ブラン75%、シャルドネ25%で、ぶどう栽培はビオディナミ。
低温で火を入れたサーモン・ミキュイ。
ここの定番料理だが、中秋シェフのお話しによると、調理法はどんどん進化しているそうだ。
今の調理法は、軽くマリネしたサーモンを、真空低温調理で仕上げているとのこと。
ほとんど生の食感に、濃厚な旨味。