銀座の何時ものフレンチ、”ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座”で彼女と過ごす楽しい午後の続き。
ヴーヴ・アンバルのクレマン・ド・ブルゴーニュ、ミレジム、ブリュット、ロゼ、2016年、アルフォンス・メロのレ・ペニタン、2011年を飲んだ後は、ブルゴーニュのピノ・ノワール。
コート・シャロネーズのリュリーに本拠地を置くクローディ・ジョバールが造る、リュリー、ラ・ショーム、2017年。
クローディはブルゴーニュで注目の女流醸造家。
自らのドメーヌを運営するだけでなく、ブルゴーニュの名門ネゴシアン、ルモワスネの醸造責任者を務めている。
果実味、酸、タンニンのバランスが素晴らしいピノだ。
牛肉のビール煮”カルボナード”フランドル風。
季節野菜とクスクスにのせて。
カルボナードはフランドル地方の郷土料理。
フランドル地方は、オランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にまたがる地域で、英語ではフランダース。
牛肉の下にはクスクスが敷かれている。
メイン料理に合わ、新しいバゲットを出してもらう。
撮影する前に少しちぎってしまった。
ワインは、クローディ・ジョバールのリュリーと、アルフォンス・メロのレ・ペニタンを並行飲み。
ピノ・ノワールとシャルドネの並行飲みは美味い。
食後のディジェスティフは、フランス南部、ルーション地区のマス・クリスティーヌが造る、ミュスカ・ド・リヴザルト、ヴァン・ドゥ・ナチュレル、2018年。
マス・クリスティーヌはコート・ド・ルーションの南端、地中海の海岸線を見渡せる場所にある。
ぶどうの栽培は1810年からと古く、樹齢の高いぶどう畑を保有している。
グレープフルーツ、パッションフルーツの香り。
濃厚な自然な甘みが心地よい。
ヴァン・ドゥ・ナチュレルとは、発酵途中のワインにブランデーを加え、アルコール度数を15%以上にすることで発酵を止め、ぶどうの自然な糖度を残したワイン。
黒無花果のコンポートとココナッツの軽いムース、ライチのソルベ、無花果の煮汁と紅茶の香るグラニテと共に。
蒸し暑い季節に嬉しい氷菓。
デセールに合わせるワインは、何故か三種類。
シャルドネ、ピノ・ノワール、そしてミュスカ・ド・リヴザルトを代わる代わる飲みながら食べるデセールも好いものだ。
無花果は大好物。
そのコンポートとライチのソルベが良く合って美味い。
「やっぱり星野さんのお料理は美味しいわね」と彼女。
今日の料理は本来はディナーのコース。
それをランチでいただくのも楽しいものだ。
でも、ランチでワインを飲むと一層酔いが回る気がする。
元々遅めのランチだった上に、ゆっくり飲みながら食べたので、満席だった店内にも客の姿はほんの少しとなってしまった。
竹内支配人に見送られ、店をあとにする。
マロニエゲートギンザ1を出ると、酔い覚ましに少し歩くことにする。
お隣のマロニエゲートギンザ2、旧プランタン銀座は、今はユニクロになっている。
それに伴い、好きだったモンソー・フルールは無くなり、今はユニクロ・フラワーになってしまった。
モンクレールの前の街路樹の緑も濃くなった。
マックスマーラのモノトーン調は健在。
写真の左端に向かいのバーバリーの店名が写り込んでいる。
バーバリーは三陽商会と別れたためか、マロニエ通りの有楽町寄りの場所から銀座通り寄りのここに移転した。
シャネルはもう秋の装い。
ヴァンクリ、ショーメの前を過ぎ、四丁目方面に歩を進める。
ホコ天でも人出の少ない雨の銀座だ。
彼女と過ごす、楽しい銀座の午後でした。