北千住の江戸前鮨の名店、『千住しげ』で友人達と過ごす楽しい夜の続き。
今夜のメンバーは、ちぃさん、pink bouquetさん、そして私。
続く握りは、シマアジ。
何度か三宅島の沖にある三本鎗の岩礁に渡り、シマアジを釣ったことを思い出す。
「大学時代、釣友会のキャプテンをしていました。釣りの専門誌、”釣り人”にも載ったことがありますよ」と、ちょっと自慢。
シロイカ。
柔らかな烏賊の身が美味い。
五種類目の酒は、山形県鶴岡市の冨士酒造が醸す、榮光冨士 辛口純米酒 逸閃 風刃。
富山県産五百万石を精米歩合80%という低精米で使用。
酵母は山形酵母で、日本酒度は+18という辛口。
最近、幾つかの蔵で低精米酒が造られているが、精米歩合80%でこれだけの美味い酒を造る技術は凄いと思う。
酒ごとに異なる酒器が出されるのも楽しみの一つ。
その酒のイメージに合った酒器を実に上手く使い分けている。
しげさんが鮪を切っている。
赤身。
「厚みが凄いですね」とpink bouquetさんも驚く。
鮪のあまりの大きさに、私でも口の中がいっぱいになる。
中トロと言って出されたが、見た目も食べた感覚も大トロに近い。
これは最高に美味い。
仕入れは、やま幸。
今日の鮪は青森県の大畑なのだそうだ。
しげさんの立ち姿は凛として、それでいて無駄な力が入っておらず、観ているだけで鮨が美味しく感じられる。
六種類目の酒は、宮城県石巻市の平孝酒造が醸す、日高見 超辛口純米酒。
ぐい呑みは、能作。
使用米はひとめぼれ、精米歩合は60%、日本酒度は+11.
鯵。
光り物は大好物。
ノドクロは炙りで。
濃厚で香ばしい。
巨大な車海老。
ちぃさんとpink bouquetさんには半分に切って出される。
穴子。
フワフワで美味い。
七種類目の酒は、山形県天童市の出羽桜酒造が醸す、出羽桜 大吟醸 雪漫々。
雪が降りしきる二月に仕込まれ、-5℃で二年間熟成させて出荷される、特別な大吟醸。
玉子。
コース料理は玉子が最後なのだが、pink bouquetは初めての訪問なので、しげさんに美味しい物をもう一品お願いする。
そこで出してくれたのは、鱒の卵。
鱒の卵丼。
と言ってもしゃりの上に卵が乗っているのではなく、鱒の卵の上にシャリが浮いている。
これは最高に美味。
〆は、お味噌汁。
あらで取った出汁が濃厚で、青海苔の香りも素晴らしい
東京の鮨の名店を巡っているpink bouquetさんが、「とても美味しく、大将の素敵なお人柄と合わせ、ファンになりました」とのことで、ちぃさんも私もとても嬉しくなる。
今夜も満腹満足でしげさんにごちそうさまの挨拶をし、店をあとにする。
友人達と過ごす、北千住の楽しい夜は続きます。