彼女と過ごす日本橋での楽しい午後の続き。
「コレド室町テラス」の『東京焼肉一頭や』で焼肉ランチを楽しんだ後は、場所を移してもう少しワインを飲むことにする。
選んだお店は、「コレド室町1」のスパニッシュ、『BIKiNi PICAR』。
ここのワインはもちろん全てスペイン産。
最初のワインは、カスティーリャ・イ・レオン州のボデガス・フェリックス・ロレンソ・カチャッソが造る、マニア、ルエダ、2020年。
D.O.ルエダはヴェルデホで造られた白ワインで有名な産地。
淡い麦藁色。
爽やかな青草やハーブの香り、洋梨や青リンゴのニュアンス、柔らかな酸とミネラル。
ぶどうはヴェルデホ70%、ヴィウラ30%。
ワインのお供は、アンチョビ入りスペイン産オリーブ。
この盛り付け、何だかとても新鮮。
”picar”はスペイン語で”(料理を)つまむ”という意味。
ピンチョスやタパスのメニューが充実している。
続くワインは、ナバーラ州のカスティーリョ・デ・モンハルディンが造る、シャルドネ、レセルバ、2016年。
D.O.ナバーラのワインは赤ワインがほとんどだが、シャルドネなどを使った白ワインも生産されている。
濃厚な果実香と樽香。
熟した洋梨、リンゴ、蜂蜜、そして炒ったナッツやバニラのニュアンスを持つ、フルボディ。
フレンチオークのバリックの新樽を用い、シュール・リーで12ヶ月熟成後、瓶熟24ヶ月を経てリリースされている。
ぶどうは樹齢30年のシャルドネ100%。
オリーブ・いわしのマリネ・ギンディージャ ”ピカール”。
マリネしたいわしでオリーブを巻いている。
ピクルスは小さなタマネギとキュウリ。
このシャルドネ、熟成感が素晴らしい。
ボトルを購入しようと心にメモ。
シャルドネとヴェルデホの飲み較べも楽しい。
赤ワインもグラスで選ぶ。
三杯目は、バレンシア州のボデガス・ベガマルが造る、クリアンサ、2018年。
D.O.バレンシアのワイン。
ベガマルは1999年設立と新しいが、バレンシアで注目のワイナリー。
熟したカシスやプラムの香り。
濃厚な果実味に樽由来のバニラ、炒ったナッツのニュアンス。
クリアンサだが、レセルバやグラン・レセルバかと思わせる素晴らしい熟成感。
ぶどうはテンプラニーリョ主体で、シラーとメルローが加えられている。
四杯目は、ムルシア州のバラオンダが造る、バラオンダ・バリカ、2018年。
D.O.イエクラのワイン。
バラオンダの前身の歴史は1850年に自家製造のワインの販売を開始したことに始まり、その4代目がバラオンダを設立。
そして2004年からモナストレル種のぶどうによるクオリティ・ワインの生産プロジェクトが始動している。
黒果実の重厚な熟成感、円やかなタンニン。
素晴らしいバランスのフルボディだ。
バックラベルには、ヨーロッパ・ベジタリアン連合のヴィーガン認証マーク、V-LABELが付いている。
セパージュはモナストレル75%、シラー25%で、ぶどう栽培はリュット・レゾネ。
オーク樽で4~6ヶ月熟成後、瓶熟6~8ヶ月を経てリリースされている。
モナストレルはフランスのムールヴェードルと同じ品種だが、ムルシア州は日照量が多く降水量が少ないため、より凝縮されたぶどうとなり、ムールヴェードルとは味わいが全く異なる。
ぶどうの樹の仕立て方も写真のように独特。
デザートは、ラム酒の香るスペイン産イチジクとヘーゼルナッツのタルト。
少しだけ飲んで帰ろうと思っていたが、またいっぱい飲んでしまった。
〆はコーヒー。
ミルクとシュガーもちゃんとポットで出される。
ほろ酔い加減で「コレド室町1」を出る。
酔い覚ましに日本橋を少し散策して帰ることにする。
彼女と過ごす、日本橋での楽しい午後でした。