新橋の『スタンド・バイ・ミー』でアペロを済ませると、ディナーの店に向かう。
今夜のお店は、ウクライナ避難民応援レストラン、『スマチノーゴ』。
”スマチノーゴ”とは、ウクライナ語で”美味しく召し上がれ”という意味。
『スマチノーゴ』の開業は、2022年9月7日。
俳優・美術家として活動するTAKANEさんこと江副敬子さんがウクライナから日本に避難してきた人たちに仕事の場を作ろうと開いたお店。
三週間ほど前に予約したが、テーブル席は満席でカウンター席を辛うじて確保。
テーブルが16席、カウンターが4席。
カウンターは奥行きがあるので、広々として使いやすい。
一時間ほどもすると満席となった。
コース料理は、6,600円と8,800円があるが、今夜は既に『スタンド・バイ・ミー』である程度食べてしまったので、アラカルトで注文。
ウクライナのワイン生産量は多くなく、日本への入荷も少ない。
ワインの大部分はオデッサ州で造られているが、オデッサ港から出荷できないので、ポーランド経由ではるばる運ばれてきている。
そのせいもあり、結構高価。
でもウクライナ支援のために来ているのだから、ウクライナワインを飲まなければだ。
もっと手頃なワインは、モルドバ産、ジョージ産が別のリストにアップされている。
ウクライナの前菜盛り合わせ。
”避難民アリーナさん、ナターシャさん、イリーナさん手製料理と避難民リディアさんの黒パンを含みます”とのこと。
お店のシェフは日本人で、彼の料理に避難民の皆さんが作る手料理が組み込まれている。
ビーツのサラダ。
鯖の燻製。
ウクライナのピクルス。
ニンジンを加えたザワークラウト。
生ハムのズッキーニ巻き。
スメタナ(ウクライナの発酵乳製品)が良いアクセントとなっている。
鶏レバームースと黒パン。
この黒パンが美味い。
カボチャのピクルスと黒パン。
ウクライナのサラダ、オリビエ。
ビーツ、ジャガイモ、アボカドのサラダ。
『スタンド・バイ・ミー』で泡を1本飲んできているので、ここでは赤ワインを抜栓。
カルパティア山脈の麓で造られた、エース、メルロー、バイ・スタホフスキー、2019年。
ウクライナ最高のテニス・プレーヤー、セルジー・スタホフスキー(セルゲイ・スタコウスキー)が所有するワイナリー、スタホフスキーのワイン。
スタホフスキーの最高位は世界ランク31位。
スタホフスキー(36歳)は2022年2月にオーストラリアン・オープン予選1回戦で敗退したことを機にテニス界を引退。
そして2月24日のロシアによるウクライナ侵攻を受け、キーウに戻り、ウクライナ軍の予備役に登録している。
欧州でも高い評価を受けているだけあり、素晴らしい果実味を持つバランスの良いメルローだ。
胡桃入りウクライナ風玉子焼き、生ハム添え。
玉子焼きにはとても見えない。
胡桃がたっぷり入っているので、栄養価も高い。
「東欧では胡桃は冬の貴重な栄養源であり、精力剤でもあるのですよ」とユーゴスラビアに三ヶ月滞在した時のエピソードを、ちぃさんにお話しするのも楽しい。
ちぃさんと過ごす、新橋でのウクライナ避難民応援ディナーは続きます。